Subject: [ts-mag:00114] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 319号】
    Date: Mon, 15 Oct 2007 12:58:28 +0900
    From: WAZA Toshihiko


OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users     2007/10/05
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Multiply-Attached Element,Script,Label

オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第319号「 スクリプトを使ったマルチレコードのアクセス 」
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                       株式会社 オープンGIS



他のGISでは、ラスタ集計をどういう形で表現しているのでしょうか?

そもそもないのでしょうか? そんなことは、そんなことはないですね。


ラスタ集計とは、たとえば、グリッドなどのベクタデータで分類画像な
どのラスタデータをグリッド毎、クラス毎に集計する機能です。

分類画像のクラスに応じて、グリッド毎にこのようなヒストグラムや、

 


さらにそれを集約した統計データ(平均、メジアンなど)のテーブルが計
算されます。

 


ここでお見せした例では、ラスタがあらかじめ4つのクラスに分類され
ていて、1から4の値(Cell Value)を持っています。各グリッドについ
て最大4個のレコードで集計結果(Cell Count)があらわされます。

統計データのテーブルは、レコードとグリッド(ポリゴン)が1:1で、
GISでよく見る形です。


他方、最初のヒストグラムのテーブルでは、各グリッドに対する集計結
果が複数個のレコード(マルチレコード)で表現されています。図形と
レコードの関係が1個:1個ではないので、これを見てどうしてよいか、
正直分からないのではないでしょうか。


処理の方法としては、目的にもよりますが、

1)計算フィールドを使って、グリッドを識別するフィールドをヒスト
グラムテーブルに追加し、テーブル全体をCSV形式で出力して、表計
算ソフトで利用する。

2)テーブルの自然結合を利用して、グリッドを識別するフィールドの
あるテーブルとヒストグラムテーブルを横に結合(ジョイン)します。そ
の後、テーブル全体をCSV形式で出力して、表計算ソフトで処理する。

3)スクリプトを利用して、マルチレコードの各レコードにアクセスす
る。

などの方法があります。


今週は、ラベル表示のような比較的簡単な操作を例にして、スクリプト
を使ったマルチレコードへのアクセスについて解説します。

この考え方は、主題図の作成や他の処理をする場合にもそのまま応用で
きます。


・・・


はじめにお見せしたデータで、マルチレコードの中から"Cell Value" 3
に対する"Cell Count"のみをラベル表示したいと思います。

▼<ベクタレイヤコントロール>ウィンドウを開きます。

▼ [ポリゴン] タブを押します。

▼ [Dynamic Labels] で"スクリプトによる"を選びます。[指定] ボタン
を押します。

 


▼ 次のようにスクリプトを書きます。

 

↓スクリプトのダウンロードはこちら:
 http://www.opengis.co.jp/sml/query/label.qry


スクリプトは各グリッドに対する処理を記述しています。

最初の SetNum 関数で、"HISTOGRAM" テーブルにおいて、各グリッドに
アタッチされているレコード数を数えて、変数 "n" に代入します。今の
場合、最大 4 ですね。

次のループで、レコードを順番にサーチします。HISTOGRAM[i] という書
き方で、各グリッドの i-番目のレコードにアクセスできます。

"Cell Value" が 3 の時の"Cell Count" を 変数"Value" に代入してい
ます。

ラベル表示する場合は、最後に printf(あるいはprint)関数を使います。

▼ ウィンドウを閉じ、ラベルのテキストサイズを調整します。

 

3番目のレコード(Cell Value == 3)の"Cell Count" がラベル表示され
ました。


・・・


マルチレコードについては、実は過去何回か解説しています。

メルマガ【第205号】「複数レコードへのアクセス」
 http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_205.htm

このメルマガでは、引数の使い方についても説明しています。グリッド
毎にカウント数の合計を求め、それを分母としてあるクラスの割合(%)を
計算するということもやっています。


この1:Nという形、柔軟ですが、かなり手ごわい相手です。







エラー・バグ・トラブル
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○ テーブルの自然結合が、横方向に結合(ジョイン)されないで、縦方向
に結合(アペンド)される。

【エラー番号】PAT14870E - Natural Join operation gets all records 
from two tables.

2007年10月10日以降の 2007:73で修正されています。


● フローティングライセンスで使用されている通信の種類やポート番号
についてご質問がありました。ここにまとめておきます。

・通信の種類:			TCP

・使用されているポート番号:	27000-27009 (lmgrd デーモン用)
				ランダム*(lmdmcrimgs デーモン用)

・通信の方向:			両方向

ランダム* について。マイクロイメージによると、サーバのtntprod.lic 
ファイルのUSE_SERVERの後の行に、

	VENDOR lmdmcrimgs port=65123

と挿入することによって、固定することができるとのことでした。

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





機能要求
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

● カシミール3D の Waypoint+ファイル を TNTmips にインポートでき
るようにしてほしい。
 http://www.tapr.org/~kh2z/Waypoint/

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■


・TNTmips シングルライセンス 	890,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 	537,600円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス  	 81,900円(送料・税込)

・TNTmips 年間バージョンアップ(年1回分) 147,000円(税込)
・OpenGIS 年間テクニカルサポート         94,500円(税込)


◇ HASP-USB キーへの交換		19,950円(税込)
http://www.opengis.co.jp/htm/catalog/tntinfo/tntinfo_fixed_license.htm
※交換に際して、お持ちのTNT製品が最近のバージョンである必要があり
ます。


◆ 特別アカデミックライセンス(SAL)のご紹介
 http://www.opengis.co.jp/img/info/SAL_price.pdf

<買取>と<レンタル>の2種類があります。


◇『TNTlite日本語解説セット』V72版 好評販売中!!
	(プログラム及びサンプルデータCD付き)

	<目次>
	1.空間データの表示
		2次元データの表示
		3次元鳥瞰図の作成
	2.衛星データの取り込み
	3.ジオリファレンス
		地図画像への座標情報付与
		衛星画像への座標情報付与
	4.GPSデータの取り込み
	5.標高データの解析
		陰影図の作成
		断面図の作成
		勾配・斜面方位の演算

 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm


☆ 新たな項目を追加して、V73 用に改訂中です。

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困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。


STEP5「テクニカルサポート」
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ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
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1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
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また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、
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メールマガジンが配信されなくなった時は、
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>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で
対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを
進呈。
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>サービスその9:FTP サイトを 5 GB に拡張しました...
>サービスその10:現在計画中です...


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