Subject: [ts-mag:00020] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 225号】
Date: Sun, 13 Nov 2005 19:02:22 +0900
From: WAZA Toshihiko

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users     2005/11/11
Keywords:OpenGIS,TNTmips,MailMagazine,Metadata,Delete,SML,Batch


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第225号「  ハ ウ ツ ー S M L !! ( 2 ) 」
#################################################################
                       株式会社 オープンGIS



先週からSMLでラスタのメタデータを削除する方法を紹介しています。
先週のSMLはこのようなものでした。

1	# DeleteSubobjects
2	raster Rvar;
3	GetInputRaster(Rvar);
4
5          DeleteSubobjects(Rvar, "METADT");
6
7	CloseRaster(Rvar);

3行目でラスタを選択して、5行目でそのラスタのメタデータ・サブオブ
ジェクトを削除しています。2行目はRvarがラスタであることを宣言して
います。

今週は、これを拡張して、RVCファイル内のラスタ全部のメタデータ
を削除するSMLをご紹介します。


・・・


ステップ3.SMLの拡張

1)まずはRVCファイルを選択します。[関数グループ...] から"ファイ
ル"を選びます。今回 GetInputFileName を使用します。これはダイアロ
グウィンドウを表示して、指定した拡張子のファイルを選択します。
ext$に"rvc"または"".rvc"と設定します。




▽ 作成したスクリプト
# 1. Select Intput RVC file;
string infile$ = GetInputFileName("", "Select Input RVC File !", 
".rvc");
print(infile$);

infile$には、選択したRVCファイル名がフルパス(=ドライブ名+ディレ
クトリ)で代入されます。
(例) "c:/data/cb_data/cb_elev.rvc"

; は改行をあらわします。printは確認のためです(コンソールウィンド
ウに表示)。


2)次に、RVCファイルの中にあるオブジェクトにアクセスします。[関
数グループ...] から"オブジェクト"を選びます。他のやり方もあるかも
しれませんが、ここでは GetAllObjectNumbers 関数を使ってみましょう。




この関数のサンプルを見ると、




RVCファイル名と選択するオブジェクトタイプ("Raster")を、入力として
与えます。ファイル中にある各ラスタオブジェクトにはそれぞれ内部番
号が付けられていて、それをobjnums 変数で返してきします(出力)。含
まれるラスタの数(max)が左辺に出力されます。

▽ 作成したスクリプト
# 2. Get Object number
array numeric objnums[100];
numeric max = GetAllObjectNumbers(infile$, objnums,"Raster");
print("max=", max);

とりあえず、RVC中にあるラスタ数は最大100としました。もっと大きい
場合は増やしてください。


3)最後の部分です。

説明のため、使用するスクリプトを先にお見せします。

▽ 作成したスクリプト
1	# 3. Delete Metadata
2	raster Rvar;
3	numeric i;
4	for i=1 to max {
5           print (objnums[i]);
6           string objname$ = GetObjectName(infile$, objnums[i]);
7           print(objname$);
8
9           OpenRaster(Rvar, infile$, objname$);
10
11             DeleteSubobjects(Rvar, "METADT");
12
13          CloseRaster(Rvar);
14          }


3行目	iを数値であると宣言しています。
4行目	i をラスタ数(max)だけループします。
5行目	確認のため、オブジェクト番号(objnums)をprintしています。
6行目	オブジェクト番号(objnums)を使ってオブジェクト名(objname$)
をもらいます。GetObjectName関数もオブジェクト関数です。

★9行目	このようにして得たRVCファイル中のラスタオブジェクトを、
OpenRaster関数を使ってラスタ変数に結び付けています。

11行目	目的の処理を実行します。
13行目	処理を終えたラスタは閉じます。


4)最後にFinishメッセージです。

▽ 作成したスクリプト
# 4. Finish message
PopupMessage("Finished !!");


完成したSMLです。



ダウンロードはこちら:
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/raster/DeleteMetadata.sml


5)実行しましょう。

▼ RVCファイルを選びます。




▼ 終了後のコンソールウィンドウ。参考に、オブジェクト番号は必ずし
も連番ではないことが分かります。




▼ 「サポート」>「メンテナンス」>「プロジェクト(.RVC)フ
ァイル...」で 処理したRVCファイルを表示すると、メタデータが削除さ
れ、表示色も紫(異常)から黒(正常)に変わりました。




(先週、処理する前のRVCファイルの状態。メタデータが1つのラスタに
2個以上ありました。)





・・・


ラスタのメタデータの削除を例にして、SMLの作り方・考え方につい
て解説しました。

ステップ1.目的の処理を行う関数があるかチェックする
ステップ2.オブジェクトを選んで試しに実行してみる
ステップ3.必要に応じて拡張する

業務にお役立てください。







□■Tips□■
===============================================================

メールマガジン【第221号】でご紹介した「流路次数の集計(2)」のS
MLに、次数ごとの流路長を合計する機能を追加しました。




SMLはこちら:
http://www.opengis.co.jp/sml/sml_basic/vector/count_path_v21.sml

なお、合計が0になるバグがありました。ご使用にあたっては、2005年
11月2日以降のパッチをおあてください。
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/71patch.htm

================================================================





エラー・バグ・トラブル
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
[エラー番号] crr9059E
漢字項目名をもったCSVファイルをデータベースにインポートする際、
漢字が化ける。(メルマガ第216号にて既報)
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

上記エラーが、2005年11月2日以降のパッチで修正されました。
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/71patch.htm

1.取り込む前のデータ(「東京の人口(推計)平成17年10月」を使用):



項目名、データに漢字データがあります。


2.取り込む際のパラメータの自動認識の画面:



今回は項目名(名前)やデータタイプが正しく認識されています。


3.取り込んだ後のデータベーステーブル:




今回の修正によって、項目名やデータに漢字を含むCSVファイルを問
題なく読み込めるようになりました。

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +





◆◇ お 知 ら せ ◆◇
..................................................................

メールマガジン【222号】(10月23日号)および【223号】(10月30日号)で、
V7.1 TNT製品のDVDでの発送が中止になりましたとお知らせしました
が、その後11月3日よりマイクロイメージ社からリリースメモ、CDでの
発送が開始されましたので、お知らせします。

■出荷をアナウンスするページ(マイクロイメージ社)
2005:71 Hardcopy Release
http://www.microimages.com/announce/200571HardcopyRelease.htm

ただしメディアについてはV7.0でアナウンスしたDVDではなく、従来
形のCDでの発送になっております。

今回の経緯を再度説明いたします。本年6月にダウンロードによるV7.1の
リリースが開始されました。10月になってもリリースメモ、メディアで
の発送が始まりませんので、マイクロイメージ社に確認の催促をしまし
たが、発送日などに関して確定した回答が無く、印刷コストの話もあり
ましたので、発送中止と判断し、中止のご案内を流させていただいた次
第です。

送られてきたカラープレートなどはTNT製品の新しい機能を理解する
のに大変役立つと思いますので、最終的にこれまでのように発送されて
来まして良かったと思っております。V7.1の発送に関しまして、混乱が
ありましたことを改めてお詫び申し上げます。

V7.1を購入されて、リリースメモやCDが届いていない方がおられまし
たら、輪座までご連絡ください。確認いたします。

..................................................................





■■■■■■■ 現 在 の T N T m i p s の 価 格 ■■■■■■

現在の Ver 7.1 の価格は 

・TNTmips シングルライセンス 827,400円(送料・税込)
・TNTedit シングルライセンス 499,800円(送料・税込)
・TNTview シングルライセンス  76,650円(送料・税込)

・TNTmips 年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込)
・年間テクニカルサポート 94,500円(税込)


最近円安が進んでいます。TNT製品はドル価格に対して、為替レート
に20円の幅を足して設定しております。さらに円安が続いた場合、TN
T製品の価格(バージョンアップ含む)を値上げする予定です。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみになります。


STEP5「テクニカルサポート」
 テクニカル・サポート・ユーザー専用 メールアドレス





############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。



また、テクニカル・サポートの期限を3ヶ月以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が3ヶ月過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
お手数ですが、弊社までご連絡ください。



テクニカル・サポート活用案内
>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 500MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:現在計画中です...





============ おことわり =============

※OpenGIS Mail Magazine for T.S.Uでは、
 TNTmipsに関わる新しいニュースを、
 毎週金曜日に、皆さまへご提供させていただきます。

※このメールマガジンの転載・転送はご遠慮ください。

================================