Subject: [ts-mag:00167] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 158号】
    Date: Fri, 09 Jul 2004 20:59:23 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2004/07/09
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Print,Divide,Dithering,SRTM,CADsnapshot


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第158号「  大 型 プ リ ン タ が な く っ た っ て ... ! !   」
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                       株式会社 オープンGIS




A0とかA1というと、誰もが羨む大型のプリンター。

一般家庭用では、どんなに大きくてもA3サイズが限界ですが、業務用
のプリンターなどでは、地図をまるごと印刷するために、大きな用紙サ
イズのプリンターが使われています。

けれど、さすがに大型のプリンターは値段もさることながら、スペースも
必要とする為なかなか持っている人はいません。持っていないから諦める
しかないか... と思いがちですが、そんなことはありません!

そんなときは分割印刷という方法があります!!


●


たとえば、A3サイズでこのようなレイアウトを作成したとします。

 

([表示]>[空間データ...] [印刷用レイアウトの新規作成] 機能で作成)


普通に印刷する場合、A3サイズ1枚に印刷されます。

A3:420x297mm ×1枚
┏━┓
┃A3┃
┗━┛


しかし、ここで仮にあなたはA3サイズのプリンターを持っていないとし
ます。そうすると選択肢としては、A4サイズに合わせて縮小印刷するか、
小さいサイズの用紙に分割するかのどちらかになるでしょう。

A4:297x210mm ×2枚
┏━┓
┠─┨
┗━┛


A5:210x148mm ×4枚
┏┯┓
┠┼┨
┗┷┛



今週は、このような大きなサイズのレイアウトを、何枚かの小さい用紙に
分けて印刷する「分割印刷」テクニックについてご紹介いたします。


●


分割印刷には大きく2通りの方法があります。

【A】印刷時に分割
【B】PDFやイラストレータ形式で出力して他のソフトで分割

【B】は力技ですので、とくに今回は【A】のテクニックに集中してご紹
介いたしましょう。【B】についてはメルマガ第92号「印刷だけではない、
レイアウト機能」http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_092.htm 
をご覧ください。


●


さてさて、具体的な分割印刷テクニックに移りましょう。

まずは、今回の印刷環境について簡単にご紹介します。と言いますのも、
印刷テクニックは、プリンターによってかなり設定が異なってきます。
そこで、今回は一例として、FUJI-XEROX 社の DocuCentre Color a450 と
いう機種を用いて分割印刷を行います。みなさんがお持ちのプリンターと
若干異なる場合もありますのでご注意ください。

 ☆プリンタ名:FUJI-XEROX DocuCentre Color a450
 ☆プリンタドライバ:Fuji Xerox ART EX Printer Driver Version 2.5.0

では早速、分割印刷をやってみましょう。



(1)レイアウトファイルを準備

最初にも登場しましたが、例えばA3サイズでこのようなレイアウトを作
成したとします(この作業はみなさんそれぞれで行ってくださいね)。

 

([表示]>[空間データ...] [印刷用レイアウトの新規作成] 機能で作成)


これからの作業は、<レイアウトコントロ−ル> ウィンドウのメニューから
[レイアウト]>[用紙設定...] を実行し、<ページ設定> ウィンドウを立ち
上げている状態から説明いたします。

 



(2)印刷範囲設定をカスタムサイズに!

まずは、[サイズ] タブへ移動し、印刷範囲の設定を [ページ全体] から
[カスタムサイズ]に切り替え、数値(例: A3サイズの場合は、幅297mm
× 高さ420mm )を入力しましょう。これで、今後印刷用紙サイズが変更さ
れたとしても、その大きさには連動しなくなります。

 



(3)用紙サイズを決定

今度は分割印刷の単位となる用紙サイズを決めます。つい [サイズ] タブ
内のメディアサイズをクリックしたくなりますが、TNTmips の独自ドライ
バ以外はここでは変更できません。 [プリンター] タブへ移動し、[モデル]
ボタンを押して初めて変更が可能です。よくみかける <プリンタの設定>
ウィンドウで、小さな用紙サイズを選択します。例ではA4の横向きサイ
ズに変更してみました。

 



(4)分割枚数を確認

一度、今の設定条件で <ページ設定> ウィンドウをすべて [OK] にしてみ
ましょう。表示ウィンドウにはこのように赤い枠線が描かれるはずです。

 

この赤い四角ひとつひとつが、1枚の用紙だと考えてください。例では
A3サイズのレイアウトが、A4サイズ3枚分として分割されています。
(おおまかにみると2つに見えますが、下に3枚目のスペースがあります)
テープなどでつなぎ合わせるための「のりしろ」がありますので、実は
ぴったりA4サイズ2枚にはなりません。



(5)印刷部分を選択

再び、[レイアウト]>[用紙設定...] メニューで <ページ設定> ウィンド
ウの [サイズ] タブへ戻り、◆選択されたページ トグルへ切り替えます。
[選択...] ボタンをクリックすると、分割された3枚の用紙に相当する
ボタンが登場しますので、印刷したい部分(今回は、一番下の部分を対象
外としましょう)を押し込んでチェックボタンを押し、確定します。

 

これで、<ページ設定> ウィンドウを閉じましょう。



(6)印刷

最後に、[レイアウト]>[印刷...] メニューで、レイアウトを印刷しま
す。念のため、<ページ設定> ウィンドウの全体をざっと見渡して間違い
なさそうかチェックした後で、[OK] ボタンを押しましょう。

レンダリングが始まり、あとは印刷されるのを待つだけ。
楽しみですね!

いかがですか? このように出力されましたでしょうか?

 


●


今回の作業をまとめますと、元々A3用紙サイズに作られたレイアウトを、
A4用紙3枚に分割し、そのうち必要な2枚を印刷することができました。

ポイントは、カスタムサイズ設定と使用する用紙設定の違いです。さらに、
ウィンドウズでは、<プリンタの設定> ウィンドウが裏に隠れてしまう事
が多いので注意が必要です!!

もしうまくいかない場合は、どこか設定を間違えていると思いますので
あせらずじっくりと確認してください。


小さいプリンターだから...とあきらめてはもったいない!
分割テクニックを活用すれば、夢は広がります!!





※通常ライセンスでは、印刷可能用紙サイズがA3サイズまでです。
※A2サイズ以上に印刷されたい場合は、オプションのP15ドライバ
 を購入する必要があります。








今週の新プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" ディザリングの設定が2つあるけど、どっちがいいの?
"
"
" 細かな色が変化するところなどを表現する場合には、微妙な変化を
" 色の配置パターンでうまく表現する際に、ディザリングという手法
" を用います。が、TNTmips の場合、選択肢は2つあります。
"
" 
"
"
" 1.ウィンドウズプリンタドライバ
" 2.TNT独自プリンタドライバ
"
" どちらがいいか? と悩んでしまいますが、メリットで比較してください。
"
" ●綺麗に印刷したいならば → ウィンドウズプリンタドライバ
" ●素早く印刷したいならば → TNT独自プリンタドライバ
"
"
" A1サイズやA0サイズの場合、2つの手法でレンダリングの時間に
" かなりの差ができますのが、状況によって選択する手法が変わります。
" ただし、A4やA3サイズであれば、時間の差はそれほどありません
" ので、より綺麗なウィンドウズプリンタの方をお勧めします。
"
"
""""  隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信  """"




New Things 最新情報
=================================================================
=
= テーブル別名保存のCADスナップショットバグ修正 【修正パッチ】
= http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm#THIRD
=
= メルマガバックナンバー更新「GeoTIFFの座を狙うJPEG2000の秘密!!」
= http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_152.htm
=
= SRTMのインポータ公開 【SMLスクリプト】
= http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm
=
=================================================================




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昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を
今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!!

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北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。

詳しい内容はこちらをご覧ください。
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■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





バグ・トラブル情報
???
???
???
??? あれれ、テーブルをCADとして保存したのに...
???
???
??? データベーステーブルを、CSV形式やdBASE形式などに変換する
??? ことができますが、この中の選択肢として、CADオブジェクトと
??? して保存することができます。こうしておくと、あとでレイアウト
??? 内にテーブル情報を埋め込むことが便利です。
??? (CADスナップショット機能)
???
??? ところが、ver6.9 にて、データベーステーブルをCADスナップ
??? ショットすると、出来上がるCADデータが壊れてしまう現象が見
??? つかりました。表示をしても、縦方向に異常に長く表示され、利用
??? できません。
???
??? もし、このような現象が現れましたら、お手数ですが、最新の修正
??? パッチ(07Jul04 以降)を当てていただけますでしょうか。
???
??? 最新版の修正パッチダウンロード先はこちらです。
??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/
???
??? また、修正パッチの詳しい当て方につきましてはこちらをご覧ください。
??? http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm
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??? お手数おかけいたしますがよろしくお願いいたします。
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今週の話題 on メーリングリスト
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~ 今週は特にありませんでした。
~
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 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。






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全体的に安くなりました!

・TNTmips シングルライセンス 827,400円(税込)
・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込)
・年間テクニカルサポート 94,500円(税込)


普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

わからない点などありましたら、
info@opengis.co.jp までご連絡ください。

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困ったときの問題解決フローチャート

▼STEP1「ウェブサイトで検索してみる」
▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
▼STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
▼STEP5「テクニカルサポート」



STEP1 「ウェブ検索テクニック」
 ▽オープンGIS検索システム
 http://www.opengis.co.jp/htm/namazu.cgi
 ▽メールマガジン検索システム
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/namazu.cgi
 ▽マイクロイメージ検索サイト
 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
 を使いこなすと、便利です!


STEP2 「ウェブサイトの有用な情報源」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「基本操作」
 http://www.opengis.co.jp/htm/basic/title.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メニュー解説(Flash)」
 http://www.opengis.co.jp/flash/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「SML スクリプトの解説」
 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
 http://www.opengis.co.jp/mail_mag/index.htm [日本語]


STEP3 「ドキュメントを読んでみる」
 ▽オープンGIS ウェブサイト「その他ドキュメント一覧ページ」
 http://www.opengis.co.jp/htm/documents.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「チュートリアルテキスト&リモセンテキスト」
 http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm [日本語]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
 http://www.microimages.com/didyouknow/
 ▽マイクロイメージウェブサイト「TNT入門(Getting Started)」
 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
 ▽マイクロイメージウェブサイト「リファレンスマニュアル」
 http://www.microimages.com/refman/


STEP4「メーリングリストへ聞いてみる」
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。


STEP5「テクニカルサポート」
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############# このメールマガジンの配信について ################

このメールマガジンは、
年間テクニカル・サポートに加入されている、
ユーザーさまのみを対象としております。

基本的には、登録アカウント1つに対して
1ユーザーを配信対象としておりますが、
例えば、研究室の予算で加入された場合などは、
ご購入いただいた指導教官と、実際に TNTmips で作業を行う学生1名の、
計2ユーザーを対象として配信させていただきます。

1アカウントに対して合計3名以上の配信は行いません。
学生さん2名が同じくらい使用する場合は、
申し訳ありませんが、じゃんけん等で1人に決めてください。



また、テクニカル・サポートの期限を半年以上過ぎてしまった場合は、
メールマガジンの配信を停止させていただきます。

メールマガジンが配信されなくなった時は、
サポート期限が半年過ぎたとお考えください。



転勤、ドメイン変更などでメールアドレスが変わった場合は、
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>サービスその1:緊急なバグ情報はすぐにメール配信します。
>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
>サービスその4:専用FAX質問用紙をお送りします。
>サービスその5:週に1回メールマガジンを配信します。
>サービスその6:展示ブースへご来場の方には特製オリジナルグッズを進呈。
>サービスその7:サポート対応で FTP サイトを 20MB まで利用できます。
>サービスその8:メルマガ・バックナンバー・サイトも利用できます。
>サービスその9:現在計画中です...



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サービスを提供していきたいと考えております。

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