Subject: [ts-mag:00134] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 126号】
    Date: Tue, 25 Nov 2003 17:30:15 +0900
    From: Taichi FURUHASHI

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users      2003/11/21
Keywords: OpenGIS,TNTmips,Save As Text,Group,rpf,ddi10m,Viewpoint


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第126号「  自 動 処 理 で グ ル ー プ / レ イ ア ウ ト 作 成  」
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                       株式会社 オープンGIS




エレメント、レイヤ、グループ、レイアウト...

どこかで聞いたことのあるキーワードばかりですが、これら、すべて TNT
mips で使用するデータの種類です。

すべて同列かといいますと、そうではなく、階層構造的に、左から右へ
上位に(階層構造が上として)扱われます。つまり、エレメントの集合体
がレイヤですし、レイヤの集合体がグループ、グループの集合体がレイ
アウトとなります。詳しいクループやレイアウトなどの話は、メルマガ
第8号(http://www.opengis.co.jp/htm/kako_mail/mail_mag_008.htm)を見て
いただいて、今回はさらに深いところまでつっこんでいきましょう。

 いつも使います、メインメニューの [Display]-[Spatial Data...]
機能を起動すると、[Spatial Data Display] ウィンドウが現れますが、



ここでは、レイヤの集合体である「グループ」を作成するか、それら
「グループ」の集合体である「レイアウト」を作成するかのどちらかと
なります(ニ次元 or 三次元、画面用 or 印刷用と細かく分かれてますが、
途中で切り替え可能)。
 そして、いよいよ本題に入っていきますが、TNTmips の場合、ほとん
どのデータは「オブジェクト」という単位で保存されます。グループを
保存したものが「グループ・オブジェクト」、レイアウトを保存したも
のが「レイアウト・オブジェクト」となり、TNTmips の独自形式である
RVC ファイルの中に、複数個のオブジェクトが格納されます。
 なにやら話が複雑になってきましたが、一番重要なことは、グループ
やレイアウトなどの各データは、TNTmips の独自形式である「RVC ファ
イル」に「オブジェクト」単位で保存されたということ。言い換えれば
「独自形式に保存されているので、中身を見たり、いじったりすること
が難しい」のです。


●


じゃあ、中身を確認したり、いじったりするのに適しているのは、どんな
形式なの? と疑問が沸きますが、それはテキスト形式。グループやレイ
アウトデータは、例外的に、このテキスト形式での保存が可能なのです。
 テキスト形式ならば、メモ帳のようなテキストエディタでも、場合に
よっては MS-WORD のようなワープロソフトでも、気軽に閲覧できますし、
修正も簡単です。また、Awk や Perl や Apple Script などのスクリプト
言語を利用すれば、自動処理によるデータ作成だって可能になります。
 通常は「オブジェクト」として保存されるグループやレイアウトデータ
も、テキスト形式で保存することで、皆さんが普段扱いなれている、様々
なテクニックとの組み合わせが可能になるのです。

と、いつものように前置きが非常に長くなってしまいましたが、早速、
具体的なグループのテキスト形式保存方法をご紹介いたしましょう。


▽メインメニューより [Display]-[Spatial Data...] 機能を実行。

▽Spatial Data Display より [New 2D Group] ボタンをクリック。

▽Group Controls ウィンドウの [Add Layers] ボタンなどで、複数レイヤ
 を追加。ここまではいつもと同じですね。

▽最後に、これら複数レイヤをまるごとグループとして保存しますので、
 Group Controls ウィンドウのメニューより [Group]-[Save as Text...]
 を選択します。

 


■Select File ウィンドウが現れますので右上の [New File...] ボタン
 を押して、出力するファイル名を入力すると完了です。


出力されるグループ・テキストファイルの中身はこのようになります。


Version 3
GROUP { Version 3
  Name Group 1
  groupflags 32
  .
  . (長いので途中を省略)
  .
  LAYER_RASTER {
    Name rasters / ELEVATION
    UniqueID 1
    drawflags 0
    VisibleViewGroup 4294967295
    .
    . (長いので途中を省略)
    .
    }
  .
  . (長いので途中を省略)
  .
  }

テキストエディタで見てみると...






独特のルールはありますが、それほど難しい書き方ではありません。

カッコ{}で囲みながら、各レイヤや読み出すオブジェクト名、またそれ
らの設定を記述しています。逆にこれらのルールにのっとって、テキス
トファイルを作成することで、よりデータ表示の自由度が増してきます。

いちいちマウスで操作しなくても、テキスト操作だけで、グループや、
レイアウトが作成できてしまうのですから、自動処理などに最適です。



最後の最後で注意点ですが、テキストファイル内に日本語が含まれる場
合は、エンコーディング設定が Shift-JIS ではなく、UTF8 となってお
りますので、そのまま日本語を入力しても文字化けしてしまいます(逆に
日本語オブジェクト名やレイヤ名を出力しても、文字化けしてみえます)。
その為、Shift-JIS ←→ UTF8 のエンコード変換が必要です。
 変換ソフトなんて持っていない...?  ご安心ください。TNTmips には
エンコーディング変換用機能もちゃんと付いています。メインメニューよ
り [Support]-[Localization]-[Change Text File Encording...] を実行
しますと Shift-JIS から UTF8 や、その逆、はたまた EUC や ISO2022
等にも変換可能です。


●


と、今回は「オブジェクト」として保存するよりも「テキストファイル」
として保存するほうが良さそうに書いておりますが、オブジェクトには
オブジェクトの良さが... テキストファイルにはテキストファイルの良
さがあります。 どちらかにとらわれず、必要に応じて是非使い分けて
ください。

オブジェクトの良さ?
そうですね、例えば、文字化けしにくいとか、1つのファイルの中に沢山
埋め込めるとか... いろいろです。

でもテキストデータだからこその安心感も譲れませんね。
うーん、結局悩んでしまう...






今週の過去プチ・テクニック
"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
"
" まったく同じレイアウトを印刷するときに、
" 毎回レンダリングの時間がもったいない...
"
" そんなときは、レンダリングした結果を保存しておくことができます。
"
" ●
"
" 印刷用レイアウトモードである、[Display]-[Spatial Data...] [New
" Hardcopy layout] 機能を実行し、印刷出力設定を行う Page Setup
" ウィンドウ([Layout]-[Print...]を実行)で Device: から File: へ
" チェックを変更して、拡張子が prf のファイルを指定しておきましょう。
"
" 
"
" [Run...] ボタンを押すと、レンダリング結果が .prf ファイルとして
" 保存されます。
"
" あとはメインメニューより [Support]-[Print From]-[Print-File...]
" を選択して、.prf ファイルを読み出せばすぐに印刷可能。
"
" これで複数枚の印刷作業が時間短縮です。
"
" ●
"
" 但し、この機能は TNTmips のオリジナルドライバのみ対応です。
" Use Windows Printers モードや Use Macintosh Printers モードでは
" それぞれのプリンタドライバが処理を行いますので、.prf ファイルは
" 作成されませんのでご注意ください。
"
" (プチテクニック第42号を改良)
"
""""  隔 週 で 新 / 過 去 テ ク ニ ッ ク を 交 互 に 発 信  """"




New Things 最新情報
=================================================================
=
= 先週ご紹介した 細密数値情報一括インポート SML を改良しました。
= MacOSX でも動きます。
= http://www.opengis.co.jp/htm/basic/ddi10m.htm
=
=================================================================




■■■■■■ 今 年 も テ キ ス ト 販 売 中 !! ■■■■■■

昨年部数限定でご提供しました「リモートセンシングテキスト」の改訂版を
今年も作りました!! しかも、値段は安く、中身は濃くなりお買い得です!!

同時に、TNTlite の日本語解説セットも、オープンGIS 独自パッチや、
北海道地図さんの GISMAPTerrain サンプルデータと共にリリースしました。

詳しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.opengis.co.jp/htm/info/book.htm

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■





バグ・トラブル情報
???
???
??? せっかく数値を入力しても反映されない...
???
??? TNTmips の三次元鳥瞰図機能である、[Display]-[Spatial Data...]
??? [3D]-[New 3D Group] モードは、みなさんよく使われるかと思います。
???
??? この機能の、視点や高さスケールなどを調整する 3D Viewpoint
??? Controls ウィンドウ内の Distance:欄 等に直接数値を入力しても、
??? View ウィンドウがすぐに反応しない現象がありました。
???
??? 
???
???
??? 最新の修正パッチではこの現象が治っておりますので、大変お手数
??? ですが、もしこの現象が気になる場合、こちらのサイトよりパッチ
??? (19Nov03以降)をダウンロードし充てていただけますでしょうか。
??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/
???
??? また、詳しいパッチの充て方につきましては、こちらのサイトをご
??? 参照ください。
??? http://www.opengis.co.jp/htm/patch/patch.htm
???
???
??? ●●●
???
???
??? 今週は、もう一つだけ修正情報を...
???
??? ウィンドウサイズのバグが修正されました!
???
??? MacOSX の最新版である 10.3 にて、TNTmips を実行していますと、
??? たまに Message ウィンドウや Verify ウィンドウが縦方向につぶ
??? れてしまい、文字が読み取れなかったり、ボタンが押せない現象が
??? 確認されておりました。
???
??? 
???
???
??? こちらの現象も、最新の修正パッチにて治っておりますので、大変
??? お手数ですが、MacOSX10.3 をお使いの方は、こちらのサイトより
??? パッチ(19Nov03以降)をダウンロードをお願いいたします。
??? http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/
???
???
???




今週の話題 on メーリングリスト
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~ 今週は特にありませんでした。
~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 メーリングリストに参加されたい方は、
 info@opengis.co.jp までご連絡ください。
 弊社からの対応は バグ対応と、新製品告知のみですが、
 ユーザーさまの間での情報交換の場として
 多くの方に利用されています。






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・TNTmips シングルライセンス 840,000円(税別・送料別)
・年間バージョンアップ(2回分) 140,000円(税別)
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普段より、元価格にあまり上乗せしていない分、
円相場に応じて価格が変動いたしますことを
ご理解よろしくお願いいたします。

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>サービスその2:TNTmips に関するどんな質問にも TEL/e-mail/FAX で対応。
>サービスその3:対応は最優先で行います。
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