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Geoformula [ 表示 ]
ジ オ フ ォ ー ミ ュ ラ テ ク ニ ッ ク ひ ょ う じ へ ん

このテクニックを知ると GIS の世界が突然広がります。

今まで気にしてきたピクセルサイズも、
ラスターもベクターもTINも、
ジオフォーミュラには関係ありません。

串刺し演算の決定版!!
これこそ真のGIS!!
それがジオフォーミュラです。


ここでは ASTER 画像を使って、 空間解像度の異なるリアルタイムバンド間演算を行い、 RGBI 表示を行ってみましょう。





SML を学ぶには



本ページ作成時の環境は Windows Me(TNTmips 6.5)

このページ内の 目 次
@データの入力
 使用するデータを選択します
Aスクリプト作成
 ちょこっとプログラミング
B実行
 設定を保存して表示





 

 デ ー タ 入 力


 今回はジオフォーミュラをつかって
 「ASTER 画像の RGBI 画像表示」に
 挑戦してみましょう。
 



まず、はじめにどんなことを行うか紹介しましょう。

 使用する衛星画像は ASTER の可視近赤外画像 [VNIR] から1バンド短波長赤外域バンド画像 [SWIR] から3バンドの合計4バンド。
 空間解像度の少し粗い(30m) SWIR ( バンド R:9 , G:6 , B:4 )を組み合わせて赤外域 RGB 画像を作成しつつ、高解像度(15m) の VNIR ( バンド2のみ )を Intensity として組み合わせて、擬似高解像度カラー画像を作成します。

 その計算結果をそのまま Display に表示させることが今回の最終目標です。



▼ASTER 画像の Import

 まず、Import/Export 機能より、HDFASTER インポートを行ってください。詳しくはこちらの解説を御覧ください。
 この作業で ASTER 画像には自動的にジオリファレンスがつきます。但し、絶対座標としてはあまり正確ではありません。



▼Display ウィンドウを開く

 次にいつもの Display ウィンドウを開きます。
メインメニューより、Display/Spatial Data で Spatial Data Display アイコンバーを表示させ New 2D Group アイコンをクリックします。
 これで、Group Control ウィンドウと Group View ウィンドウが現れます。



▼Geoformula ウィンドウを起動

 さあ、いよいよジオフォーミュラウィンドウを開きましょう。
 Group Control ウィンドウの上に並んでいるアイコンの行を眺めていくと、真ん中より少し右よりに、Add Geoformula という緑色のアイコンがあり ます。まさかこんなところに... と思うところにあるんです。

 これをクリックして、Add Geoformula Layer を選択してください。これで、ジオフォーミュラウィンドウが立ち上がります。
 



▼Data の Select

 まず始めなければならないことは、使用する画像を選択することです。
GeoFormula Layer Control ウィンドウメニューより、
Formula/New... を選択してください。
 

 すると、見覚えのある Select Objects ウィンドウが出てきますので、使用するラスタをすべてここで指定します。
 今回は、ImageData9 , ImageData6 , ImageData4 , ImageData2 という ASTER のジオリファレンス済みラスタを指定しましょう。
 


ラスタの指定途中でくれぐれも OK ボタンを押さないようにしてください。
OK ボタンを押すのはラスタを全部選択してからです。





 

 ス ク リ プ ト 作 成


 あとは計算式を入力すれば希望の
 結果を Display に出力できます
 式さえ変えれば、NDVI などの
 リアルタイム演算も当然可能です



▼ラスタの Contrast 設定

 と、計算式の入力前にひとつやっておくことがあります。

 指定したラスタの表示コントラストを自動設定しておきましょう。
 GeoFormula Layer Control ウィンドウの Objects タブをみると、先ほど指定したラスタが一覧できますね。
 

 ここで、下の Show Details というチェックボックスをオンにすると、それぞれのラスタごとに詳細設定ができます。
 すべてのラスタで Apply Contrast を None から Auto Equalize へ変更しましょう。
 



▼Script の入力

 これであとは計算式(スクリプト)を入力するだけです。

 Script タブへ移ってから、次のような計算式を入力します。
 この計算によって求められた、Output_RedOutput_GreenOutput_Blue の値が Display に RGB として採用されます。

■計算式■
scale = 3 * ImageData2_Value / ( ImageData9_Value + ImageData6_Value + ImageData4_Value + 1 );
Output_Red = ImageData9_Value * scale;
Output_Green = ImageData6_Value * scale;
Output_Blue = ImageData4_Value * scale;

 


 ところで、ジオフォーミュラの計算式をすべて手入力するのは疲れますし、スペルミスでつまらないエラーを発生させてしまうこともあります。そこで、変数名などを簡単に入力する方法をひとつ紹介しましょう。

 Script タブで入力するときに GeoFormula Layer Control ウィンドウメニューより、
Insert/Symbol... を選択すると、その名の通り Insert Symbol ウィンドウが現れます。
 

 上のタイプを Constant から Numeric へ変更すると、使用できる変数名のリストが現れますので、選択して Insert ボタンをクリック。
 


 これで、スペルミスもなくなりますね。



▼Preview で確認

 計算式入力お疲れ様でした。

 では、式が正しいかプレビューで確認しましょう。Preview タブへ移ると、自動的に画像が計算されますのでしばらくそのまま待っていましょう。何も表示されない場合は、もう一度計算式を確認してください。





 

 い よ い よ 実 行


 今回は計算結果を保存せずに
 リアルタイムで表示するための
 作業を行いました。
 さあついに大詰め 表示作業 です



▼せっかくの設定を Save

 せっかくここまで入力したので、ジオフォーミュラ設定を保存しておきましょう。

 こうすると、また同じように RGBI表示 を行いたいときに便利です。
 GeoFormula Layer Control ウィンドウメニューより、 Formula/Save As... で、New File...アイコンを押して .gsf ファイルを保存しましょう。



▼リアルタイム Display 表示を堪能する

 あとは、GeoFormula Layer Control ウィンドウの OK ボタンを押して完了です。


 お疲れ様でした。いかがですか? 単なる SWIR のRGB 画像と比較すると、東京ディズニーランドもこんなに違います。

 【左:SWIR の RGB 画像】         【右:SWIR と VNIR の RGBI 画像】
 


 もちろん、ランドサット5 TM と SPOTのパンクロや、ランドサット7 ETM の可視近赤外とパンクロなど、その組み合わせは自由に変えられます。





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2001.7.27更新

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