Subject: [ts-mag:00004] OpenGIS Mail Magazine for T.S.U 【第 209号】
Date: Mon, 18 Jul 2005 22:17:13 +0900
From: WAZA Toshihiko

OpenGIS Mail Magazine for Technical Support Users     2005/07/15
Keywords:OpenGIS,TNTmips,MailMagazine,V7.1,Layer,Caching,Buffer


オープンGIS
テクニカル・サポート専用メールマガジン

第209号「 V 7.1 新機能 − レイヤーキャッシュ に よ る 表 示 」
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                       株式会社 オープンGIS




今週は、バージョン 7.1 (正式名 2005:7.1) の新機能をご紹介します。

すでに V7.1 をお使いの方は気づかれたと思いますが、V7.1 から2次元
でのレイヤー表示のしかたが変わりました。


デモのため、ラスタ、ベクタ、TINオブジェクトを含むサンプルデー
タを用意しました。データ表示が V7.1 で実際にどのように変わったか、
ご覧ください。

■ V7.1での2次元表示: 
 http://www.opengis.co.jp/files/SC050715_2/SC1005.html

なお、データ中のクロウビュッテ Crow Butteとは、ネブラスカ州にある
小高い山(Butte)のことです。


V7.0 での表示と比較してみてください。

□ V7.0での2次元表示:
 http://www.opengis.co.jp/files/SC050715_1/SC1005.html


このように、V7.0 までは1つのレイヤーを表示あるいは非表示にすると、
他のレイヤーもすべて再描画されましたが、V7.1 では "そのレイヤーの
み" が表示あるいは非表示にされ、他のレイヤーは表示したままの状態
になります。これが「レイヤーキャッシング」あるいは「レイヤーバッ
ファリング」と呼ばれる V7.1 の新機能です。

最初のバッファーへの読み込みに若干時間がかかるようですが、オブジ
ェクトは、ラスタでもベクタでもCADでもTINでも構いません。非
表示にしたレイヤーのみが非表示になり、表示に切り替えたレイヤーの
みが表示されます。重なり方もそのままで、データの残像も残りません。

ズームで表示するスケールを変えたり、全体表示にすると、バッファー
に新たにデータが読み込まれます。その後はバッファーからレイヤー毎
に個別にオブジェクトが表示または非表示されます。

ベクタのラインやポリゴンをマウスでクリックして選択すると、その図
形だけが赤で強調表示されます。しかし選択解除する時は全レイヤーが
再描画されました。V7.1 からは、選択、選択解除の両方において、レイ
ヤーキャッシングが働きます。


・・・


さて、使っているコンピュータが古いと、このような個別レイヤーのキ
ャッシングに問題がないか、気になります。 結論的にいって、メモリ
は増やす必要はありません。というのは、ラスタにせよ、ベクタ、CA
Dにせよ、データを全部メモリに読み込んでいる分けではないからです。
バッファリングに必要なメモリサイズは、あるスケールで表示ウィンド
ウに表示しているオブジェクトのモニター上のピクセルレベルでのサイ
ズでいいからです。

これまで大サイズのベクタデータや、多くのレイヤーを使って表示して
いたユーザの方々にとって、「レイヤーを変更後、勝手に再表示しない」
など、表示の設定で逃げていましたが、V7.1 では再表示しないので、こ
の辺のストレスは幾分和らぐかと思います。

今回 WindowsXP Proを使いましたが、このレイヤーキャッシュの機能は、
Windows2000、MacOS X 、Linux などTNT製品がサポートする他のOS
でも使用可能です。


この「レイヤーキャッシュ」の機能については、マイクロイメージ社の
ウェブサイトにA4、1枚ものの資料がありますので、ご覧ください。

●「Raster Layer Caching」
http://www.microimages.com/documentation/cplates/71LayerBufferingR.pdf
総データ量約140MBの24ビットコンポジットの航空写真256枚をレイヤー
表示した。最初の読み込みに12秒かかったが、1つの画像を表示、非表
示にする時間は0.25秒であったとのことです。


●「Geometric Layer Caching」
http://www.microimages.com/documentation/cplates/71LayerBufferingG.pdf
"Geometric" とは、"幾何学" の意味ですが、ラスタに対照的に、ベクタ、
CAD、TIN、シェープなどのような点列で表わされるような図形(オ
ブジェクト)を総称して "Geometric" と呼んでいます。ラスタの他、ベ
クタ、CAD,TIN,シェープなどの図形的なオブジェクトに対して
も "レイヤーキャッシュ" が働きます。






エラー・バグ・トラブル
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「既存DEMを使用した単写真オルソの作成」【続報】

【第 207号】で、既存DEMを使用した単写真オルソの作成にまつわる
エラー報告をしましたが、ユーザ様からの貴重なご報告、その後の調査
の結果、進展がありましたので、報告させていただきます。

1.「RMSエラーが大きい」というメッセージについて:



このメッセージが出た場合、明らかに間違って置かれたコントロールポ
イントがないか、ジオリファレンスをチェックします。山間部では地形
の倒れこみ等によって残差も大きくなります。どうしても小さく出来な
いときはそのまま実行しましょう。小林様の「単写真と市販DEMを用
いた簡易デジタルオルソフォトの効率的な作成方法の検討」日本林学会
誌(2004)第86巻 第3号、が大変参考になりました。


2.「入力ラスタがDEMと重なっていない」のメッセージ:



マイクロイメージ社に報告済み[エラー番号:crr8174E] 。このエラーは
あまり出ないようですが、対処法としては、DEMの範囲を広げると出
なくなりました。

3.オルソ画像が出来たとしても、元写真の一部しかオルソ化されない
等、V7.0, V7.1では障害が出ます。エラーはマイクロイメージ社に報告
済みですが、すぐに直りそうもありません。対処法として、2005年1月12
日以前のV6.9をお使いください。V6.9でも後半のパッチでは、障害が出
ます。CDが必要な方、お申し出ください。お送りします。

最後に、エラー報告をしていただいた方々、どうも有難うございました。

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今週の話題 / メーリングリスト
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 特にありませんでした。


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現在の Ver 7.1 の価格は 

・TNTmips シングルライセンス 827,400円(送料・税込)
・年間バージョンアップ(2回分) 136,500円(税込)
・年間テクニカルサポート 94,500円(税込)

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▼STEP2「ウェブサイトにある情報を眺めてみる」
▼STEP3「ドキュメントを読んでみる」
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 http://www.microimages.com/search/
 ▽Google 検索
 http://www.google.co.jp/
 とくに、and検索(キーワードの間に空白)、not検索(キーワードの前に
 - や not を入れる)、とは検索(キーワードの後ろに "とは" をつける)
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 http://www.opengis.co.jp/sml/sml_index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「作業で必要となる情報を集約したポスター類」
 http://www.opengis.co.jp/htm/gallery/index.htm [日本語]
 ▽オープンGIS ウェブサイト「メルマガバックナンバー」
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 ▽マイクロイメージウェブサイト「ワンポイントテクニック集」
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 http://www.opengis.co.jp/htm/getstart/getstart.htm [日本語]
 http://www.microimages.com/getstart/ [英文]
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