TNT製品 2007:73最新情報

お待たせしました。 V73 が 3月21日に正式リリースされました。 http://www.microimages.com/featupd/200773/index.htm 2007:73 の最新情報をお届けします。 <目 次> ◆ 2007:73 ダウンロード2007:73 英文資料2007:73 最新情報    1)30日間無料試用キャンペーン!    2)テクニカルガイド    3)Windows Vista のサポート    4)Mac OS X 10.5 (Leopard, レパード)のサポート    5)TNTserver/TNTmap 2006:72 ◆ 2007:73 新機能ハイライト    0)システム周り     0-1. バックドロップ機能    1)デジカメ写真の統合    2)WMSのサポート    3)KMLファイルのインポート/エクスポート    4)JPEG2000圧縮のマルチスレッド対応    5)マルチファイル・ラスタオブジェクトのサポート    6)巨大サンプルデータの公開 ..................................................................

◆2007:73 ダウンロード

2007:73 ソフトウエアのダウンロードは以下のサイトから行えます。
http://www.microimages.com/freestuf/tntpatch/v73release.htm Fullバージョンには、プログラム本体、チュートリアル(PDF)、SMLなど のスクリプト、日本語メニューにするための言語のリソースファイルが 含まれています。 Minimalバージョン(最小バージョン)はプログラムのみで、自習書(PDF) やSML、言語ファイルを含みません。 ..................................................................

◆2007:73 英文資料

●「Introduction to Version 2007:73 of TNTmips, TNTedit, and TNTview」 (4ページ)
http://www.microimages.com/featupd/200773/73CoverMemoMam.pdf ●「Provisional Summary of New Features for TNT 2007:73 」(24ページ) http://www.microimages.com/featupd/200773/NewFeat73.pdf "Provisional" というのは、辞書を見ると「暫定的な」という意味です。 公式リリースはされましたが、一部の機能がまだ未実装なため、このよ うな言葉使いになったようです(本文中のイタリックの部分が未実装 の箇所です)。未実装の機能については、今後パッチの形で提供して いきます。中には V73 で実現できない機能もあるとのことです。 ● テクニカルガイド http://www.microimages.com/documentation/CP7301.htm これまでカラープレートと呼んでいた説明用資料は、V73から「テクニカルガイド」 または「テックガイド」と呼ばれています。V73 の新機能の具体的な使い方が 解説されています。 ..................................................................

◆2007:73 最新情報

1)30日間無料試用キャンペーン!
ライセンスキーがUSBで、シングルユーザモードであれば、V2007:73 を30日間無料で試用することができます。 TNT製品のバージョンは最新でなくてかまいません。2006:72 でも、 2005:71 でも、2003:69 でも、2003:68でも、あるいはそれ以前でもかま いません。 USBキーを使ってインストールした時点から、30日が自動的にカウ ントされます。1個のライセンスキーについて1回のみ試用可能とのこ とです。
2)テクニカルガイド
これまでカラープレートと呼んでいた説明用資料はV73から「テクニカルガイド」 または「テックガイド」と呼ばれています。V73 の新機能の具体的な使い方が 解説されています。
http://www.microimages.com/documentation/platecatalog.htm
3)Windows Vista のサポート
Windows Vista は V73 からサポートされます。1年前にリリースした V72 ではVista はサポートされない予定です。
4)Mac OS X 10.5 (Leopard)のサポート
http://www.apple.com/jp/macosx/leopard/ DV73 ですでに動作したとのこと。USBキーのサポートも V73 で問題 ありません。Vista 同様、V72 はレパード上で動作しません。 Mac OS X 10.5 用 V73 はアップルが10.5 をリリースした時点でダウン ロードを開始します。
5)TNTserver/TNTmap 2006:72
ドキュメントがようやく完成しました。その中で多くの商用・オープン ソースのWMS製品や、無料のWMSクライアントソフトについて解説 しています。 http://www.microimages.com/TNTmap/TNTserver%202006%2072.pdf 製品版のV72 あるいはV73 を購入されたユーザは、ライセンスキーを使 ってTNTserver の「テストインストール」ができます。テストによって イントラネットでの使用が可能です。テスト用のキーを別途注文するこ ともできます。 ..................................................................

◆2007:73 新機能ハイライト

0)システム周り
0-1.バックドロップ機能
V73 をウィンドウズデスクトップ・モードで立ち上げると、周囲が少し 暗くなります。最初、ちょっとあわてるかもしれません。これは「 バッ クドロップ 」とよばれる V73 の新機能の1つです。
http://www.microimages.com/documentation/cplates/73Xserverbackdrop.pdf TNTmips のウィンドウとそれ以外のウィンドウを視覚的に区別しやすく するための工夫です。 バックドロップが働いていると、CPUやメモリに常時負荷がかかり、 ウィンドウのドラッグが重くなったり、動かした跡の背景の色が変わる といった現象が起こることがあります。 (Windows XP の場合) マイクロイメージに聞いたところ、これはグラフィックドライバの性能 が低かったり、メモリが少なかったりすると現れる現象とのことです。 気になる場合は、以下に説明する手順で、とりあえずバックドロップ機 能をオフにされることをお勧めします。 (余談) 最近のWindows Vista やグーグルアースでは、グラフィック性能は重要 です。オンボードのグラフィックスのパソコンでは、グーグルアースに 乗せたラスタを半透明にできなかったり、一部しか表示できないことも ありました。 パソコンの機種選定にあたって、CPU性能 だけでなく、メモリ(最低でも 1GB)や搭載するグラフィックカード(3D機能)にも気を配りましょう。 巷を賑わすセカンドライフを動かすには、かなりのグラフィック性能を 必要とするようです。 ■「 バックドロップ機能 」をオフにするには 1)V73を起動した後、タスクバーの [MicroImages X Server] アイコン をクリックします。 2)出てきたウィンドウで、[Screen] タブの[Show backdrop in Windows Desktop mode] のチェックをオフにします。 3)TNTmips を立ち上げ直すと、バックドロップは無効になります。 バックドロップ機能とは直接関係ないと思いますが、V73を起動するとタ スクバーに"notify" と出ることがあります。 起動しても出てこない場合もあります。その上をクリックしてもメッセ ージは現れません。ちょっと気になりますが、マイクロイメージでは 「実害はないので、気にしないでください」とのことでした。
1)デジカメ写真の統合
GPSを使ってデジカメ画像に位置情報を与えたり(これはV72 の時から SML で対応していました)、マニュアルで地図の上に表示したりすること ができます。GPS機能付きのカメラのデータもOKです。 アルバムの写真を利用したり、データベースに画像データとして登録で きます(BLOB フィールドのサポート)。地図の上にサムネール表示したり、 データチップ表示が可能です。 http://www.microimages.com/documentation/cplates/73PinmapPhoto.pdf ちなみに、デジカメとGPS関連の機能は日本のユーザからの要望です。
2)WMSのサポート
ウェブマップサービス(Web Map Service)で公開されている地図や画像を 自分のハードディスクにあるRVC オブジェクトのように扱うことができ ます。 インターネットやイントラネットにあるWMSオブジェクトを、他のTNT オブジェクトやリンクファイルと一緒に表示することができます。 WMSオブジェクトを、TNTmips の空間データエディタ(SDE) やTNTedit の背景レイヤーとして利用したり、TNTatlas を使ってその上でスケッチ オブジェクトを作ったりすることが可能です。半透明表示もサポートさ れています。
3)KMLファイルのインポート/エクスポート
ベクタやCADなどの図形データ(Geometrics)をKMLファイルにエク スポートすることが可能です。 グーグルアースの描画ツールを使って作成した図形データを、KMLフ ァイルで保存し、CADやベクタオブジェクトとしてTNTmips やTNTedit にインポートすることができます。それをさらにTNT製品で修正して、 シェープファイルなどの形式でエクスポートすることも可能です。
4)JPEG2000圧縮のマルチスレッド対応
JPEG2000 による圧縮や解凍処理がマルチスレッド対応になりました。複 数コアから構成されるCPUのメリットを活かせるようになりました。
5)マルチファイル・ラスタオブジェクトのサポート
V72 から導入された『マルチファイル・ラスタオブジェクト』の仕組み によって、超ビッグ(ギガバイト〜テラバイト)なラスタを高速で表示す ることができるようになりました。 マルチファイル・ラスタオブジェクトは、ユーザには1個のひとつなが り(シームレス)のラスタオブジェクトに見えますが、実際にはRVCフ ァイル中では1つのラスタに見せるよう、相互に関係付けられた複数デ ィレクトリに格納されたラスタオブジェクトの集合体(タイルセット)で す。ピラミッドレイヤーの考え方を拡張したものとのこと。 タイルセットはラスタの集合体ですが、同じ形・サイズである必要はあ りません。たとえば、オーバーラップのある1,000個の空中写真の集合を、 数分で1つのマルチファイル・ラスタオブジェクトに再構築することが できます。 V73 の新機能として、モザイクで作成したようなテラバイト・オーダー の巨大画像をタイルに分割して、圧縮したタイルセットとして再構築す る機能がサポートされました。 オプションの選択によって、オープンソースの「OSGeoタイルマッ プサービス仕様」で2006年11月に初めて導入されたタイルセット形式も 作成することができます。 http://wiki.osgeo.org/index.php/Tile_Map_Service_Specification このタイルセットは、グーグルマップやグーグルアースで使われている タイルセットと同様の構造を持っているとのことです。
6)巨大サンプルデータの公開
TNTmips だけでなく、TNTedit やTNTview でも、巨大な画像や地図デー タに対して、前述のマルチファイル・ラスタオブジェクトを作ったり、 見たりすることが出来ます。それを TNTserver を使って公開することも 可能です。 ●アメリカ合衆国全体をカバーするカラーオルソ画像(2006年) 天然資源保存局(Natural Resource Conservation Service)は農業サービ ス管理局(Farm Service Admin)と協力して、2003年から合衆国の各郡の 1-2 メートル解像度のカラーオルソ画像を収集してきました。画像は郡 ごとにMrSID 形式(.sid)のファイルで公開されています。2006年には全 米をカバーします。これらのデータをTNTserver で公開しています。24 ビット画像で数テラバイトの容量になります。継ぎ目のないマルチファ イルラスタをTNTmap や他のWMS互換のアプリケーションで閲覧するこ とができます。 ●フロリダ州デジタルオルソ4分の1図郭画像(2004年) フロリダの2004年モザイク画像(1メートル解像度, 24 ビットカラー/カ ラー赤外)。フロリダ環境保護局が取得。3,929 個のJPEG2000 圧縮ファ イル(.jp2)で公開(ダウンロード可能)。サイズが異なり、オーバーラッ プあり。1個1個のラスタは 6,000カラム x 7,000行。TNTmips のイン ポート処理で、これらの画像をマルチファイルラスタとして構築(RVCフ ァイル内でリンクを作成)。処理時間は10分。 全データサイズは約1.7 テラバイト(750,000 x 750,000 x 3 バイト)。 TNTmap あるいはWMSクライアントで、1つのシームレスな画像として アクセスすることが可能です。TNTserver上で、4,000個ものJPEG2000画 像にリンクしたマルチファイル・ラスタオブジェクトとして公開(損失あ り圧縮比19.8:1を使用)。 ●リンカーン固定資産閲覧用アトラスDVD(第2版) このDVDははじめ V72 で作成したものですが、マルチファイル・ラス タオブジェクトを導入により、DVDの表示速度を向上しました。第1 版では単独のJPEG2000 ファイル(圧縮比12:1)であったオルソ画像を、第 2版ではマルチファイル・ラスタオブジェクトに変換(24 ビットカラー 画像、圧縮比20:1、2048 x 2048、3,876個)。この変換によってDVDか らの高速表示が可能になったとのことです。 第1版の作成以来、リンカーンの固定資産税評価額も大幅に上がったと のことです。ユーザインターフェースなども改良しています。 2007.4.9 (株)オープンGIS 文責 輪座