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P.1

TNT入門

地理データのインポート
TNTmips(R)
TNTedit(TM)
TNTview(R)

P.2

 本書では、TNTmips(R)とTNTview(R)で使用するための地理空間データをインポートする手順を紹介します。インポート処理では、一般的なラスタ、ベクタ、CAD、データベース形式をはじめとするさまざまなファイル形式から地理空間データをインポートすることができます。多くのベクタ、CADファイル形式に対応付けられた属性データのインポートもサポートされています。本書では、一連の例題を通してラスタ、ベクタ、CAD、データベース・ファイルの基本的なインポート手順を理解していただきます。インポート可能な全ファイル形式のリストは、裏表紙内側のページに示されています。

必須基礎知識 本書では、読者が『TNT入門:地理空間データ表示』、および『TNT入門:操作方法』の例題を完了しているものと仮定しています。これらの例題で必須知識と基本的な技法を紹介していますので、本書ではこれらについては説明しません。必要に応じ、これらのマニュアルや『TNTmipsリファレンスマニュアル』で調べてください。

サンプルデータ 本書の例題では、TNT製品に添付されているサンプルデータを使用します。TNT製品CDにアクセスできない場合は、マイクロイメージズ社のホームページからデータをダウンロードできます。本書では特に、IMPORTデータ・コレクションのサンプル・ファイルを使用します。

その他の資料 本書では、地理データのインポートに関する概要しか説明しておりません。詳細は『TNTリファレンスマニュアル』を参照してください。インポート処理について110ページ以上にわたって説明しています。

TNTmipsとTNTlite(TM) TNTmipsには2つのバージョンがあります。プロフェッショナル・バージョンと、無料バージョンであるTNTliteです。本書では、どちらのバージョンも「TNTmips」と呼ぶことにします。プロフェッショナル・バージョンにはハードウェア・キーが必要です。このキーがない場合、TNTmipsはTNTliteモードで動作し、オブジェクトのサイズが制約されるほか、TNTliteの別のコピーとの間でしかデータを共有できません。

 TNTatlasではインポート処理を使用できません。TNTliteでは、添付されたサンプルの地理データを使用してすべての例題を完全に実行することができます。

 Randall B. Smith博士、1997年12月5日、V5.70

 本書の一部のイラストでは、カラー・コピーでないと重要な点がわかりにくい場合があります。マイクロイメージズ社のホームページから本書を入手されれば、カラーで印刷したり表示できます。また、このホームページからは、その他のテーマに関する『TNT入門』シリーズの最新のマニュアルも入手できます。インストール・ガイド、サンプルデータ、および最新バージョンのTNTliteをダウンロードできます。アクセス先は次の通りです。

 http://www.microimages.com

P.3(上)

地理データのインポートの概要

P.3(左)

 地理空間データにはいくつかの異なる形式があります。TNTmipsでは、ラスタ、ベクタ、CADおよびTINなどのデータ・ストラクチャを操作できるほか、1つのプロジェクト・ファイル形式でこれらのすべてをオブジェクトとして格納することができます。TNTmipsに添付されているサンプル・データを使用して、さまざまなTNT処理やオブジェクト・タイプについて調べていただきます。TNTmipsに慣れてしまえば、他のソースから得られた地理空間データの操作も始めることができます。

 TNTmipsでは、さまざまなタイプのラスタ、ベクタ、CADファイルから地理空間データをインポートすることができます。また、テキストまたはデータベース・ファイルに格納された点の位置データを使用して、ベクタ・オブジェクトを作成することができます。インポートされたベクタと、これに対応付けられた属性を持つCADオブジェクト用に、データベース・サブオブジェクトが自動的に作成されます。また、タイプの異なる複数のデータベース・ファイル形式から直接データベース・テーブルをインポートしたり、外部データベース・ファイルへのリンクを設定することもできます。

 本書の例題では、一連のサンプル・ファイルを使用してさまざまな外部ファイル形式に固有なインポート手順を紹介していきます。これらの外部サンプル・ファイルに含まれる地理データは、サンプル・データ・コレクションの別の場所にも、プロジェクト・ファイル内のオブジェクトとして入っています。したがって、これらの例題でインポートするオブジェクトを、一時的なプロジェクト・ファイルに格納しておき、例題が終わってから削除することができます。ユーザに便利なように、各例題には、対応するサンプル・オブジェクト用のオブジェクト名、プロジェクト・ファイル名、データ・コレクション名が示されています。これらの例題では、サポートされているインポート形式についてしか説明していませんが、ここで一般的な手順を学習しておけば、他のファイル形式のインポートに必要な手順も理解できるはずです。

P.3(右)

ステップ
##TNTmipsを起動します。
##Prepare(準備)メニューからImport / Export(インポート/エクスポート)を選択します。

 すべてのインポート操作に共通な手順については4ページで紹介します。5〜9ページの例題では、ラスタ・オブジェクトをインポートするための標準的な手順を説明します。ベクタとCADオブジェクトのインポートについては10〜16ページ、データベースのインポートについては17〜19ページで説明します。TNTlite用にインポートされたオブジェクトのサイズ変更手順の概要は、20〜21ページで説明します。22ページでは、インポートされた任意のオブジェクトにプロジェクト・ファイルのデータを組み込む方法を説明します。現在サポートされているインポート形式のリストは、23ページに示します。

P.4(上)

共通のインポート手順

P.4(左)

ステップ
##Import / Export(インポート/エクスポート)ウィンドウでは、Import(インポート)トグル・ボタンを押します。
##Raster(ラスタ)トグル・ボタンを押します。
##スクロール可能なファイル形式リストからJPEGを選択します。
##[Select...](選択)をクリックします。

 各例題に含まれる空間オブジェクトの図では、既存のサンプル・プロジェクト・ファイルのオブジェクト用に作成された表示スタイルを使用します。新しくインポートしたオブジェクトにはこれらの表示スタイルは含まれません。標準の表示スタイル操作を使用して、インポートされたオブジェクト用のスタイル・オプションを設定できます。

#図#
 インポートに関する例題ではすべて、最初に下図に示す共通手順を実行します。
 Import(インポート)を選択します。
 Import(インポート)処理で作成されるオブジェクトのタイプを選択します。
 アルファベット順のリストから外部ソース・ファイルの形式を選択します。
 [Select...](選択)をクリックして対応するインポート・ダイアログ・ウィンドウを開きます。

P.4(右)

 インポート操作はすべて、Import / Export(インポート/エクスポート)ウィンドウから起動されます。ウィンドウ左側のトグル・ボタンを使用してImport(インポート)処理を選択し、インポート処理で作成するオブジェクトのタイプを選択します。Import / Export(インポート/エクスポート)ウィンドウの大部分を占めるスクロール可能な大きなリストには、指定されたオブジェクト・タイプにインポート可能な外部ファイル形式が表示されます。このリストでは、ファイル形式の頭字語が左側に、簡単な説明が右側に、ファイル頭字語がアルファベット順になるように表示されます。さまざまなオブジェクト・タイプのリストを比較すると、外部ファイル形式によっては、複数のタイプのオブジェクトにインポートできることがわかります。

 Select(選択)ボタンをクリックすると、Import(インポート)ダイアログ・ウィンドウが表示されます。このウィンドウのレイアウトは、インポートするオブジェクトのタイプや個々のソース・ファイルの形式によって異なります。以下の例題では、共通する多くの外部ファイル形式のインポート手順を示します。

 これらの例題でインポートするオブジェクトの表示には、標準表示処理(Display / Spatial Data(表示/空間データ))を使用します。

#図#
 形式リスト内を上下に移動するにはスクロールバーを使用します。

P.5(上)

JPEGからラスタ・オブジェクトをインポートする

P.5(左)

 では、よく使用されるいくつかのラスタ・ファイル形式のインポート作業を始めましょう。まず、JPEGファイルから作業を始めます。JPEGファイル交換形式では、8ビットのグレースケール画像や24ビットのカラー画像を格納できるほか、JPEG(Joint Photographic Experts Group:写真専門家共同グループ)による画像圧縮を行うこともできます。この圧縮方式では損失を伴いますが、気になる品質低下を起こさずに、写真レベルの品質で画像を20:1の比率で圧縮できます。JPEGは、サイズの大きい、「トゥルーカラー」ラスタ画像用によく使用される交換形式です。カラーJPEG画像は、24ビットのカラー・コンポジット・ラスタ・オブジェクトとしてTNTmipsにインポートされます。

 サンプルのJPEGファイルは、マルチ・スペクトル・スキャナ(MSS)で集録されたハワイ島のランドサット画像です。この画像では、地上の距離にして276mに相当する程度まで、分解能を落としてあります。この画像は、赤と近赤外線帯域を使用して作成されたカラー・コンポジット画像であり、「自然な」色に近くなっています。植物のある地域は緑の中間色で、裸の溶岩と灰の地域は茶色の中間色で示されています。

#図#
 インポートされたラスタ画像が自動的に角錐状になるように、Create Pyramid Tiers(角錐層を作成)ボタンはデフォルトではONになっています。

 このカラー・コンポジット画像は、HAWAIIデータ・コレクションの中のHAW_MSSプロジェクト・ファイル内にCOMPOSITEという名前のオブジェクトとして、すべての一連のLandsat MSS帯とともに入っています。

P.5(右)

 損失を伴う圧縮方式では、圧縮時にラスタ値を調整することで高い圧縮比率を実現していますが、その結果、元のデータの一部は失われます。

ステップ
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウで[Select...]をクリックします。
##標準のFile Object Selection(ファイル・オブジェクト選択)手順を使用してファイルHAWMSSCM.JPGを選択します。
##[Import...](インポート)をクリックし、File Object Selection(ファイル・オブジェクト選択)手順を使用して新しいTEMP_IMPプロジェクト・ファイルを作成します。
##新しいラスタ・オブジェクト用にデフォルト名をそのまま確定します。
##インポート処理が完了したら、Process Status(処理ステータス)ウィンドウで[OK]をクリックし、Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウで[Close](閉じる)をクリックします。

P.6(上)

GIFからラスタ・オブジェクトをインポートする

P.6(左)

 無損失圧縮方式では、圧縮中にセル値が捨てられません。画像を圧縮して解凍しても、元の画像が完全に保たれています。

ステップ
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルMAUISIRC.GIFを選択します。
##Line Cell Size(行セル・サイズ)およびColumn Cell Size(列セル・サイズ)テキスト・フィールドに115.1と入力します。
##Select Lines(行を選択)テキスト・フィールドに1と423を入力します。
##Select Columns(列を選択)テキスト・フィールドに14と629を入力します。
##[Import...](インポート)をクリックし、TEMP_IMPプロジェクト・ファイルにオブジェクトをインポートします。
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウを閉じます。

#図#
 このカラー・コンポジット画像は、HAWAIIデータ・コレクションの中のMAUISIRCプロジェクト・ファイルにSIRCCOMPという名前のオブジェクトとして入っています。

P.6(右)

 ラスタ画像の格納や交換によく使用されるもう一つのファイル形式が、GIF(グラフィック交換形式)です。GIFファイルには、最大256色(グレースケール画像の場合はグレー階調)を使用したカラー・マップ画像が含まれており、無損失圧縮方式が採用されています。TNTmipsにおけるGIFインポート処理では、8ビットのラスタ・オブジェクトがColormap(カラー・マップ)サブオブジェクトとともに作成されます。インポートされたラスタがグレースケール画像であることがわかった場合は、カラー・マップは必要ありません。Colormap(カラー・マップ)オプションをNone(使用しない)に設定した状態でラスタを表示してみてください。これでも正常に表示されるようならば、カラー・マップを削除して構いません。

 サンプルのGIFファイルは、1994年4月16日にスペースシャトル・エンデバーからSpaceborne Imaging Radar-C(宇宙中継画像レーダーC)で撮影した、(ハワイ諸島の)マウイ島の複合レーダー画像です。低地のライトブルーと黄色の部分はサトウキビ畑であり、雨林は黄色で、草地はダークグリーン、ピンク、青で表示されています。

 生のGIF画像は大きすぎるため(423行×640列)、TNTliteのラスタ・サイズの限界範囲内に収まりません。列14〜629を選択すると、左右の端の部分から重要度の低い海面部分が帯状に切り取られるため、インポートされるラスタをTNTliteで使用できます。WinJPEGやLViewProのようなシェアウェア・プログラムを使用すると、GIFやJPEGのファイルをプレビューしたり、一部を選択して抽出することができます。

P.7(上)

TIFFラスタ画像にリンクする

P.7(左)

 TIFF形式は、最も多様性があり広くサポートされているラスタ・ファイル形式の一つです。TIFF(タグ・イメージ・ファイル・フォーマット)ファイルには、バイナリまたはグレースケール画像、カラー・マップ付きの8ビット・カラー画像、または24ビット・カラー画像を格納できます。また、TIFF画像には、損失圧縮も無損失圧縮も使用できます。

 TNTmipsのインポート処理の多くにはTIFFインポートが含まれ、画像を完全にインポートするか、外部ファイルにリンクするかを選択できます。リンク・オプションを選択した場合、画像は転送先のプロジェクト・ファイルにコピーされませんが、外部ファイルに対するTNTの直接処理に必要な情報を含むリンク・オブジェクトが作成されます。したがって、画像のコピーを1つ保存しておけば、TNTmipsなどの多くのアプリケーション・プログラムで使用できます。

 サンプルのTIFFファイルは、Landsat Thematic Mapper(ランドサット・テーママップ作成装置)の画像から抽出された、ハワイ島のキラウェア火山のEast Rift Zoneの一部分の24ビット・カラー画像です。ダークブルーから黒までの部分は、1969年以降の噴火による溶岩流です。樹木でおおわれた部分は緑色で、草の多い部分はオレンジ、ピンク、マゼンタの中間色で表示されています。

#図#
 TIFFファイルに24ビット・カラー画像が含まれている場合、Import As(別名でインポート)メニューを選択すると、ファイルを1つのカラー・コンポジット・ラスタまたは個別のRGBラスタとしてインポートすることができます。

 この画像は、HAWAIIデータ・コレクションの中のKIL_IMGプロジェクト・ファイル(MAUNAULU_TMフォルダ)にCOMPOSITEという名前のオブジェクトとして入っています。

 外部画像ファイルにリンクするにはLink Only(リンクのみ)ボタンをONにします。リンクを保持するには、リンクの作成後に、この外部ファイルをドライブやディレクトリから移動してはなりません。

P.7(右)

ステップ
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルM_ULU_TM.TIFを選択します。
##Link Only(リンクのみ)トグル・ボタンをONにします。
##Import As(別名でインポート)オプション・メニューからSingle Composite(単独コンポジット)を選択します。
##[Import...](インポート)をクリックし、リンク・オブジェクトをTEMP_IMPプロジェクト・ファイルにインポートします。
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウを閉じます。

 また、TNTmipsとTNTviewのDisplay(表示)処理では、Layer / Quick-Add / Raster(TIFF)(レイヤー/クイック追加/ラスタ(TIFF))を使用して外部TIFFファイルにリンクすることもできます。

P.8(上)

ジオリファレンス処理されたTIFFラスタをインポートする

P.8(左)

ステップ
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウで[Select...]をクリックします。
##ファイルKIL12A01.TIFを選択します。
##[Projection...](投影)をクリックします。
##Coordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウで[System...](座標系)をクリックし、Universal Transverse Mercator(絶対横軸メルカトール図法)を選択します。
##[Zone...](ゾーン)をクリックし、5(W 156からW 150)を選択します。
##[Datum...](データ)をクリックし、North American 1927(北アメリカ1927年)を選択します。
##[OK]をクリックし、Coordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウを閉じます。
##[Import...](インポート)をクリックし、新しいラスタ・オブジェクトをTEMP_IMPプロジェクト・ファイルにインポートします。
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウを閉じます。

 このKilauea Craterというグレースケール航空写真は、HAWAIIデータ・コレクションの中のKIL_IMGプロジェクト・ファイルに、KIL12A01という名前のオブジェクトとして入っています。

P.8(右)

 TIFF画像ファイルでは、添付されるArc-Info Worldファイルにジオリファレンス情報を含めることができます。Arc-Info Worldファイルは、TIFFファイルと同じ名前に拡張子.tfwが付いたものにしなければなりません。TIFFインポート処理において、.tfwファイルの情報を使用してインポートされたラスタ用のGeoreferenceサブオブジェクトを作成するには、画像に対応するCoordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)を設定する必要があります。この情報は、TIFFファイルに添付されている記述テキスト・ファイル(ファイル拡張子が.txgのもの)の中に入っています。

 またTIFFファイルには、(GeoTIFF形式の)ファイルに組み込むことでジオリファレンス情報を含めることもできます。この情報は自動的に読み込まれ、画像用のGeoreferenceサブオブジェクトの作成に使用されます。

#図#
 Projection(投影)ボタンをクリックしてCoordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウを表示すると、関連パラメータを設定することができます。

P.9(上)

簡易配列からラスタ・オブジェクトをインポートする

P.9(左)

 一般的なバイト・データ・ストリームとして符号化されたラスタ画像をインポートするには、Simple Array(簡易配列)オプションを使用します。このようなファイルをインポートするには、画像のサイズ(行と列の数)とデータ・タイプ(符号なし8ビットなど)がわかっていなければなりません。この情報は、readmeファイル、ラベル・ファイル、またはヘッダ・ファイルに示されています。

 Simple Array(簡易配列)形式のサンプル・ファイルは、ハワイ島のキラウェア火山のデジタル標高モデル(DEM)から生成された、影の付いた起伏画像です。光は南から当たっています。起伏による影から、頂上の大きなクレーター、東南の断層地帯の小さいクレーター、および海岸付近の断層地帯の目印となる急斜面が、明るく示されています。

#図#
 画像の大きさは、行と列の下図で設定します。
 この、影の付いた起伏画像は、HAWAIIデータ・コレクションの中のKIL_DEMプロジェクト・ファイルにSHADINGという名前のオブジェクトとして入っています。
 ラスタ値のデータ・タイプを設定します。

P.9(右)

ステップ
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルKILSHADE.ARRを選択します。
##Lines(行)、Columns(列)のテキスト・フィールドに511と入力します。
##Line Cell Size(行セル・サイズ)とColumn Cell Size(列セル・サイズ)のテキスト・フィールドに60と入力します。
##Data type(データ・タイプ)オプション・メニューからunsigned 8-bit integer(符号なし8ビット整数)を選択します。
##[Import...](インポート)をクリックし、TEMP_IMPプロジェクト・ファイルに新しいラスタ・オブジェクトをインポートします。
##Import Raster(ラスタをインポート)ウィンドウを閉じます。

#図#
 ファイルに含まれているのが16ビット値である場合(各値は2バイトで構成)は、Byte Order(バイト順)の設定値が適用されます。コンピュータのオペレーティング・システムによって、最下位バイトが先になるように(下位から上位へ)このようなデータが構成されるものと、その逆の順序で構成されるものとがあります。バイト順はヘッダ情報に含める必要があります。

P.10(上)

DLG-OPTからベクタ・オブジェクトをインポートする

ステップ
##Import / Exort(インポート/エクスポート)ウィンドウでVector(ベクタ)トグル・ボタンを押します。
##スクロール可能な形式リストからDLG-OPTを選択します。
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルSAMPHYDR.DLGを選択します。
##Imput Files(入力ファイル)ペーンのすぐ下のProjection(投影)ボタンをクリックします。
##Coorinate system / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウで[Datum...](データ)をクリックしてNorth American 1927(北アメリカ1927年)を選択し、[OK]をクリックしてウィンドウを閉じます。
##[Import...](インポート)をクリックし、TEMP_IMPプロジェクト・ファイルに新しいベクタ・オブジェクトをインポートします。
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウを閉じます。

P.10(右)

 米国地質調査局のデジタル線グラフ(DLG)ファイルは、テーママップ情報をベクタで表現したものです。使用できる地図データのタイプは縮尺によって異なりますが、政治上の境界、水路、公共土地調査システムの情報のほか、輸送に関係する地形などが含まれます。Optional(オプション)形式のDLGファイルには、さまざまなファイルの地図区域に対応するさまざまなテーマ・レイヤーが格納されています。大きい縮尺(1:24,000)のDLGデータはUSGSの7.5分の四角形に、中間の縮尺(1:100,000)のデータはUSGSの30×60分の四角形に使用できます。小さい縮尺(1:2,000,000)のデータは、各州や区域に使用できます。

 サンプルのDLGファイルには、マウイ島の一部分の水路データが示されています。この中には、河川、水源のほか、運河や水道橋などの人工的な地形も含まれます。

 地図のProjection(投影)は、DLGファイルの情報を使用して自動的に設定されます。

 このDLGデータは、マウイ島の東部をカバーするより大きなベクタ・オブジェクトに組み込まれています。このデータは、HAWAIIデータ・コレクションの中のMAUI_DLGプロジェクト・ファイルにHYDRO_EASTという名前のオブジェクトとして入っています。

P.11(上)

形状ファイルからベクタ・オブジェクトをインポートする

P.11(左)

 ArcViewで生成される形状ファイル(Shapefile)には、CADプログラムで使用されるファイル形式と同様な非トポロジー形式の地図データが格納されます。1つの形状ファイルには1つのタイプの地図要素(点、線、またはポリゴン)しか含めることができません。属性情報は、主形状ファイル(.shp)と同じ名前を持つdBaseファイル(.dbf)に格納されます。形状ファイルは、ベクタ・オブジェクトまたはCADオブジェクトとしてTNTmipsにインポートすることができます。インポート処理では、外部dBaseファイルにリンクされたテーブルを含むデータベース・サブオブジェクトが自動的に作成されます。

 サンプルの形状ファイルには、北西ネブラスカのCrow Butte地域の一部の土壌地図用のベクタと属性データが含まれています。ポリゴンによりさまざまな土壌タイプが示されており、各土壌タイプは土壌クラス・コードにより識別されます。クラス・コードを使用すると、個々の土壌ポリゴンを、各土壌タイプに関するその他の属性情報を含む他のデータベース内のレコードにリンクすることができます。

P.11(右)

ステップ
##Import Vector(インポート・ベクタ)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルCBSOILS.SHPを選択します。
##Input Files(入力ファイル)ペーンのすぐ下のProjection(投影)ボタンをクリックします。
##Coordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウのSystem(座標系)をLatitude / Longitude(緯度/経度)に、Datum(データ)をNorth American 1927(北アメリカ1927年)に設定して、[OK]をクリックします。
##[Import...](インポート)をクリックしてTEMP_IMPプロジェクト・ファイルに新しいベクタ・オブジェクトをインポートします。
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウを閉じます

 このベクタ土壌地図は、CB-DATAデータ・コレクションの中のCB_SOILSプロジェクト・ファイルにCBSOILS_LITEという名前のオブジェクトとして入っています。

P.12(上)

TIGERからベクタ・オブジェクトをインポートする

P.12(左)

ステップ
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルTIGR31013.Bw1を選択します。
##Area Selection(領域選択)パネルのProjection(投影)ボタンをクリックします。
##Coordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウのデフォルト設定値をそのまま確定して[OK]をクリックします。
##Latitude(緯度))テキスト・フィールドにN 42 07 30 (to) N 42 15 00と入力します。
##Longitude(経度)テキスト・フィールドにW 102 52 30 (to) W 103 00 00と入力します。
##Region(リージョン)オプション・メニューからClip Inside(内側を切り取る)を選択します。
##[Import...](インポート)をクリックしてTEMP_IMPプロジェクト・ファイルに新しいベクタ・オブジェクトをインポートします。
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウを閉じます。

 このTIGERデータは、BEREAデータ・コレクションの中のBERVECTプロジェクト・ファイルにTIGERBEREAという名前のオブジェクトとして入っています。

P.12(右)

 TIGER/Lineファイルには、米国国勢調査局のTIGER(Topologically Integrated Geographic Encoding Referencing:トポロジー的に統合された地理データの符号化と参照)データベースからの地理データが含まれています。TIGERファイルには、河川、道路などの自然なおよび人工的な物理的地形、および国勢調査や行政上の境界などを示す線セグメントなどが、すべて1つのトポロジー的ネットワークとして統合されたものが含まれています。また、対応する属性データにより、1990年の国勢調査で得られた他のデータに直接リンクされています。TIGER/Lineファイルは各郡のものが用意されており、アメリカ合衆国全体をもれなくカバーしています。

 ほとんどのTIGER/Lineファイルには、TNTliteで使用可能な線の数があまりに多く含まれているため、全部は使いきれません。インポート時には、Area Selection(領域選択)コントロールを使用して郡全体から小さい領域を指定して抜き取ります。このようにして抜き取った領域でも線の数が多すぎる場合は、さらに小さい領域を選択するように、TNTmipsが指示します。

#図#
 Clip Inside(内側を切り取る)オプションを使用すると、指定された境界範囲内の線の部分だけが抽出されます。その他のオプションでは、選択された領域のPartially Inside(一部が内側)またはCompletely Inside(完全に内側)にある線の全体が抽出されます。

P.13(上)

Arc E00からベクタ・オブジェクトをインポートする

P.13(左)

 TNTmipsでは、"Export"(エクスポート)形式(e00)など、Arc/Infoで生成される複数のファイル形式からベクタと属性データをインポートすることができます。インポート処理では、含まれているLine Attributes(線属性)とPoint / Polygon Attributes(点/ポリゴン属性)を、それぞれのベクタ要素に対応付けるように選択することができます。デフォルトの"Element Number"(要素数)対応付けオプションはほとんどの場合に機能するはずですが、もし機能しない場合は、"Element ID"(要素ID)オプションを試してみてください。

 サンプルのe00ファイルは、米国西部の1度の輪郭の索引地図です。ポリゴン属性には、USGS地形区画地図の位置を参照するのに使用される(南東の隅の緯度と経度からなる)コード番号が含まれています。地図座標の単位はメートルであり、メルカトール投影法を基準とし、西経96度に中央子午線があります。

#図#
 この例には線属性データが含まれていませんので、Line Attachment(線の対応)をNo Attachment(対応なし)に設定し、Polygon Attachment(ポリゴンの対応)はElement Number(要素番号)に設定されたままにしておきます。

 この索引地図は、USAデータ・コレクションの中のUS_1DEGプロジェクト・ファイルにWEST1DEGという名前のオブジェクトとして入っています。

P.13(右)

ステップ
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルWEST1DEG.E00を選択します。
##Input Files(入力ファイル)ペーンのすぐ下のProjection(投影)ボタンをクリックします。
##Coordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウで[System](座標系)をクリックし、User Defined(ユーザ定義)を選択します。
##[Projection](投影)をクリックしてMercator(メルカトール)を選択します。
##Central Meddian(中央子午線)テキストボックスにW 96 00 00と入力し、[OK]をクリックしてCoordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウを閉じます。
##Line Attachment(線の対応)パネルのAttach By(対応方法)オプション・メニューからNo Attachment(対応なし)を選択します。
##Point / Polygon Attributes(点/ポリゴン属性)パネルのデフォルト設定をそのまま確定します。
##[Import...](インポート)をクリックしてTEMP_IMPプロジェクト・ファイルに新しいベクタ・オブジェクトをインポートします。
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウを閉じます

P.14(上)

TEXTからベクタ点をインポートする

P.11(左)

ステップ
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルELEVPTS.TXTを選択します。
##[Projection...](投影)をクリックします。
##Coordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウで[Projection...](投影)をクリックし、Transverse Mercator(横軸メルカトール図法)を選択します。
##[Datum...]をクリックし、North American 1927(北アメリカ1927年)を選択します。
##[OK]をクリックしてCoordinate System / Projection Parameters(座標系/投影パラメータ)ウィンドウを閉じます。
##Coordinates(座標)オプション・メニューから3-D(三次元)を選択します。
##Field Numbers(フィールド番号)テキスト・フィールドで、Xに2を、Yに3を、Zに1を入力します。
##[Import...](インポート)をクリックしてTEMP_IMPプロジェクト・ファイルに新しいベクタ・オブジェクトをインポートします。
##Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウを閉じます

#図#
 このベクタ点オブジェクトは、SURFMODLデータ・コレクションの中のSURFACEプロジェクト・ファイルにELEV_PTSという名前のオブジェクトとして入っています。

P.14(右)

 Import(インポート)処理を使用すると、テキスト・ファイルやデータベース・ファイルの2-D(二次元)または3-D(三次元)の一連の座標値からベクタ点オブジェクトを作成することができます。テキスト・ファイル内の座標値は、列で揃えることもできますし、区切り文字で区切ることもできます(デフォルトではカンマで区切られます)。ユーザは、オブジェクトに対応する座標系と地図投影、および座標(X、Y、およびZ)の各値を含むテキスト・フィールドを指定しなければなりません。この例では、フィールド1に標高値(Z)が、フィールド2にX値が、フィールド3にY値が含まれています。

#図#
 サンプルの入力テキスト・ファイルは、座標値がカンマで区切られています。

 Additional Attriburtes(その他の属性)コントロール・パネルを使用すると、他の属性情報を含む、対応付けられたデータベースを作成することができます(18、19ページを参照)。

P.15(上)

MapInfo MIFファイルにリンクする

P.15(左)

 TNTmipsには、MapInfo Interchange Format(地図情報交換形式:MIF)のファイルをインポートするためのいくつかのオプションが用意されています。これらのASCIIファイルにはポリゴン、線、点要素の座標リストのほか、地図投影やデータベース・テーブル・ストラクチャに関する情報が格納されています。ファイル内で指定できるデータベース・テーブルは1つだけです。個々の要素の属性データは、添付されるASCIIファイル(ファイル拡張子が.MIDのもの)に格納されます。

 .MIFファイルをインポートするには、Import Vector(ベクタをインポート)オプション(オブジェクトを生成する)またはImport CAD(CADをインポート)オプションを使用します。後者では、CADを完全にインポートするか、外部MIFファイルにリンクするかを選択できます。MIFファイルに含まれているデータが幾何学的に複雑である場合は、データをベクタ・オブジェクトとしてインポートした方が、ベクタ・オブジェクトから得られるトポロジー的な構造の利点を生かすことができます。

#図#
 地図投影は、入力MIFファイルから自動的に読み込まれます。
 外部MapInfoファイルへのリンクを設定するには、Link Only(リンクのみ)トグル・ボタンをONにします。ファイルをCADオブジェクトとしてインポートするには、このトグル・ボタンをOFFにします。

P.15(右)

ステップ
##Import / Export(インポート/エクスポート)ウィンドウのCADトグル・ボタンを押します。
##スクロール可能な形式リストからMIFを選択します。
##Import CAD(CADをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルNEBRASKA.MIFを選択します。
##Link Only(リンクのみ)トグル・ボタンを押します。
##[Import...](インポート)をクリックしてTEMP_IMPプロジェクト・ファイルにリンク・オブジェクトをインポートします。
##Import CAD(CADをインポート)ウィンドウを閉じます。

 このネブラスカの地図は、USAデータ・コレクションの中のNEBRASKAプロジェクト・ファイルにCOUNTIESという名前のベクタ・オブジェクトとして入っています。

P.16(上)

DXFからCADオブジェクトをインポートする

P.16(左)

ステップ
##Import CAD(CADをインポート)ウィンドウで[Select...](選択)をクリックします。
##ファイルFOOTPRINT.DXFを選択します。
##[Import...](インポート)をクリックしてTEMP_IMPプロジェクト・ファイルに新しいCADオブジェクトをインポートします。
##Import CAD(CADをインポート)ウィンドウを閉じます。

#図#
 この場合は、Blackburn空間オブジェクトが標準地図投影用にジオリファレンス処理されていませんので、インポート中に地図投影を選択する必要はありません。

 このBlackburn付近の図面は、BLACKBRNデータ・コレクションの中のBLACKBRNプロジェクト・ファイルにFOOTPRINTという名前のCADオブジェクトとして入っています。このプロジェクト・ファイルに含まれるその他のオブジェクトとしては、土地の区画地図、街路図、空中写真、犯罪レポートを含むデータベースなどがあります。

P.16(右)

 AutoCAD DXF(図面交換ファイル)形式は、CADプログラム間で図面データを交換する標準的な方法の一つになってきています。DXFファイルはASCIIファイルであり、CAD図面の各要素の描画に必要な、テキスト情報をコード化したものが含まれていています。DXFファイルの要素にできるのは、点、線、ポリゴン、および円や楕円などの一般的な幾何学形状などです。ベクタ・ファイルと異なり、CADファイル(またはCADオブジェクト)は、別の要素として存在したまま重ね合わせることができます。重なり合う要素の前面/背面の関係もこのファイルに格納されます。

 サンプルのDXFファイルには、オハイオ州コロンバスのオールドタウンのBlackburnレクリェーション/センターの周囲付近が示されています。この図面には、街路の縁石を示す線のほか、ビルや家屋の占有部分を示すポリゴンなどが含まれています。

P.17(上)

dBASEからデータベースをインポートする

P.17(左)

 TNTmipsで使用したいdBASE III/IV形式の属性情報がある場合は、データベース情報を直接プロジェクト・ファイルにインポートするか、外部dBASEファイルへのリンクを設定することができます。いずれの場合もデータベースは、プロジェクト・ファイル内のメイン・レベルのオブジェクトとして、または親空間のオブジェクトのサブオブジェクトとして存在することができます。

 空間座標を持つフィールドがデータベースに含まれている場合は、Display(表示)処理のDatabase Pin-Map(データベース・ピンマップ)オプションを使用すると、属性情報を直接表示することができます。サンプルのdBASEファイルは、警察のBlackburn区域の犯罪レポートのデータベースです。下図のピンマップ表示では、犯罪発生箇所が赤い四角形で示されており、前の例題のFOOTPRINTというCADオブジェクトが参考用に一緒に表示されています。

#図#
 インポート前にデータベース・オブジェクトやサブオブジェクトに名前を付けるにはDestination(転送先)ボタンを使用します。
 データベース・フィールドのテキスト文字列の符号化方式は、複数の方式の中から選択できます。
 このデータベースは、BLACKBRNプロジェクト・ファイルにCRIMEという名前のオブジェクトとして入っています。

P.17(右)

ステップ
##Import Database(データベースをインポート)ウィンドウで[Source...](転送元)をクリックします。
##ファイルCRIME.DBFを選択します。
##[Destination...](転送先)をクリックし、TEMP_IMPプロジェクト・ファイルに出力されるデータベース・オブジェクトにCRIMEという名前を付けます。
##Description(説明)テキスト・フィールドに"Detabase of police reports"(警察レポートのデータベース)と入力します。
##[Import](インポート)をクリックします。
##Import Database(データベースをインポート)ウィンドウを閉じます。

 データベース情報を完全にインポートする場合はCopy(コピー)を、dBASEファイルへのリンクを設定する場合はLink(リンク)を選択します。

P.18(上)

ASCIIからデータベースをインポートする

P.18(右)

ステップ
##Import Database(データベースをインポート)ウィンドウで[Source...](転送元)をクリックします。
##ファイルYIELD.TXTを選択します。
##Temporary(一時的)トグル・ボタンを押し、[Edit...](編集)をクリックします。
##Text File Format(テキスト・ファイル形式)ウィンドウのColumns(列)トグル・ボタンが押されているか確認して[Add]をクリックし、フィールドを追加します。
##Field Name(フィールド名)テキスト・フィールドに(Field_1の代わりに)SYMBOLと入力して<Enter>を押します。
##Width(幅)テキスト・フィールドに4と入力します。
##もう一度[Add]をクリックし、次のフィールドにWHEATという名前を付けます。
##Field Type(フィールドのタイプ)オプション・メニューからInteger(整数)を選択します。
##Width(幅)テキスト・フィールドに10と入力します。Starting Column(最初の列)の値は5になるはずです。

P.18(右)

 属性情報は、ASCIIテキスト・ファイルからもインポートすることができます。各レコードの属性情報は、テキスト・ファイル内の別の行になければなりません。フィールドを、この例題のサンプル・ファイルのように列に揃えることもできますし、区切り文字(デフォルトの場合はカンマ)で区切ることもできます。この例題では、Crow Butte地域のさまざまな土壌タイプにおける穀物の計画産出高をインポートします。サンプルの入力ファイルのレコードには、土壌タイプの記号、および小麦、オート麦、乾地や潅漑地で栽培されるアルファルファ(干し草)の産出高が含まれています。サンプルの入力ファイルの最初の行は次のようになります。

#図#

 ユーザは、Text File Format(テキスト・ファイル形式)ウィンドウを使用してソース・ファイルの形式に関する情報を与える必要があります。各フィールドごとにField Type(フィールド・タイプ)を指定します。選択肢としては、非数値フィールド用のString(文字列)、整数値用のInteger(整数)、および10進数値用のFloating-point(浮動小数点数)があります。列データの場合は、各フィールドの幅と最初の列も指定しなければなりません(この例題は次ページに続きます)。

#図#
 Columns(列)トグルを押して[Add](追加)をクリックし、フィールドを追加します。
 続いて"Field_1"の代わりに"SYMBOL"と入力します。
 Option(オプション)メニューからField Type(フィールド・タイプ)を選択します。
 Text File Format(テキスト・ファイル形式)ウィンドウを開いた状態で次ページに進んでください。
 テキスト・フィールドにフィールド幅を入力します。

P.19(上)

ASCIIからデータベースをインポートする

P.19(左)

 18ページに続き、ここではさらに右の手順に示す通り3つのフィールドを追加します。浮動小数点データベース・フィールドに対しては、Places(桁数)テキスト・フィールドに整数値を入力して、使用する10進数の桁数を指定します。

#図#
 浮動小数点フィールドの桁数を指定します。

 ソース・テキスト・ファイルの名前は、テーブルに名前を付ける際に自動的に使用されます。必要ならば、Table Name(テーブル名)フィールドに別の名前を入力することもできます。

 このテーブルは、CBSOILS_LITEオブジェクトに対応するYIELDという名前のポリゴン・データベース・テーブルとして、CBSOILSプロジェクト・ファイルの中に入っています。

P.19(右)

ステップ(続き)
##次の設定で、さらに3つのフィールドを追加します。
##Text File Format(テキスト・ファイル形式)ウィンドウで[OK]をクリックします。
##[Destination...](転送先)をクリックします。
##11ページでTEMP_IMPプロジェクト・ファイルにインポートしたCBSOILSベクタ・オブジェクトを選択します。
##Select(選択)ウィザードでPolygon(ポリゴン)トグル・ボタンを押して[OK]をクリックします。
##[Import](インポート)をクリックします。
##[Import Database](データベースをインポート)ウィンドウを閉じます。

P.20(上)

TNTliteで制約されるオブジェクト・サイズに合わせる

P.20(左)

 ここに示す制約は、プロフェッショナル・バージョンのTNTmipsには適用されませんが、専門家ユーザも、サイズの大きい地理データ・ファイルの一部をインポートする際にはこの方法を使用することができます。

#図#
 インポート時に大きいラスタから抽出する行と列の範囲を指定します。

 インポートする特定のレコードを選択するための問合せを作成するには、By Query(問合せによる)選択オプションを選択してEdit Query(問合せを編集)ボタンを押します。

P.20(右)

 TNTmipsの無償バージョンであるTNTliteのオブジェクトのサイズに関しては、慎重に選択された制限が設定されています。TNTliteを使用してこの限界を超えるオブジェクトをインポートしようとした場合は、オブジェクトのサイズがTNTliteには大きすぎることを示すエラーメッセージが表示されます。ほとんどのTNTインポート処理では、インポートする空間オブジェクトの部分を指定することができます(ここまでの例題でも、この方法をいくつか使用しています)。

 TNTliteのラスタ・オブジェクトについては、セルの合計数が262,244個に、1次元のセル数が最大1024個に制約されています。インポートするラスタ・ファイルのサイズは、添付されているメタ・データ・ファイルまたはヘッダ・ファイルで調べることができます。ほとんどのラスタ・インポート・ダイアログ・ウィンドウでは、入力ラスタからの行と列の範囲を選択することができます。これらの設定を使用すると、インポートするオブジェクトのサイズが、TNTliteにおけるラスタ・サイズの制限範囲内になるようにすることができます。TIFF、GIF、JPEG、BMPなどのよく使用されるラスタ・ファイル形式の場合は、容易に入手可能なシェアウェア・ユーティリティを使用して、インポート前にラスタをプレビューして要求されるサイズに切り取ったり、インポート時に選択すべき行と列の範囲を判断することができます。

 属性情報を含むデータベース・オブジェクトは、空間オブジェクトとともに、または個別にインポートすることができます。データベース・オブジェクトには、1つのタイプのオブジェクト要素(ベクタ・ポリゴンなど)に対応する属性データが含まれていますが、複数のデータベース・テーブルを含めることもできます。TNTliteでは、データベース・オブジェクト内のテーブルの数に関する制約はありませんが、1つのテーブルに含まれるレコード数は1500以下に制約されます。独立したデータベース・テーブルの場合は、Import Database(データベースをインポート)処理で、By Query(問合せによる)インポートを行うためのレコードを選択することができます。外部テーブルに1500個以上のレコードが含まれている場合は、問合せを作成し、よりサイズの小さいサブセットを選択してインポートする必要があります。

P.21(上)

TNTliteで制約されるオブジェクト・サイズに合わせる

P.21(左)

 TNTliteでは、ベクタ・オブジェクトやCADオブジェクトに含まれる要素の数が制限されます。1つのベクタ・オブジェクトに含まれる各要素の最大数は、ポリゴンが500、線が1500、隔離された点が500、ラベルが1500です。ノード数には制限はありません。CADオブジェクトの場合の制限は、描画要素(線または幾何学形状)が500、ブロックが5です。

 Import Vector(ベクタをインポート)ウィンドウとImport CAD(CADをインポート)ウィンドウには、(ジオリファレンス処理されたオブジェクト用の地図座標内で)選択する四辺形の領域を指定できるArea Selection(領域選択)パネルがあります。デフォルトの座標系はLatitude / Longitude(緯度/経度)ですが、Projection(投影)ボタンを使用すると別の地図投影と座標系を選択することができます。Area Element Selection(領域要素選択)オプション・メニューを使用すると、選択領域の適用方法を指定することができます。選択領域のCompletely Inside(完全に内側)またはPartially Inside(部分的に内側)にあるすべての要素を選択したり、Clip Inside(内側を切り取る)オプションを使用して選択領域の境界で囲まれた要素を切り取ることができます。

 Area Selection(領域選択)手順により要素を選択した、場合によっては分割することで、抽出された要素についての新しいトポロジー関係が生成されます。TNTliteは、インポート時に新しいトポロジー関係を計算しないと、インポートされたオブジェクトが、特定のオブジェクト・タイプに関する制約範囲内にあるかいかなを判断できません。制約範囲を超えている場合は、選択領域を小さくしてやり直す必要があります。

P.21(右)

 ベクタ・ファイルやCADファイルから要素を抽出するための選択領域の範囲を指定します。

 選択領域の境界がこのようになっている場合にClip Inside(内側を切り取る)オプションを使用すると、現時点では連続している線やポリゴンの一部は分割されます。

 Area Selection(領域選択)オプションを使用して、対応するデータベースとともにベクタ・オブジェクトやCADオブジェクトをインポートした場合は、選択された要素に対応付けられたレコードだけがコピーされます。こうすることで、TNTliteのサイズに合わせたベクタ・オブジェクトやCADオブジェクトに添付するために作成されるテーブルが、TNTliteのデータベース・テーブルのレコードに関する制約を超えないようにしています。

P.22(上)

メタ・データを組み込む

P.22(左)

 地理空間データの用途が広がるにつれ、メタ・データという概念が重要になってきました。簡単にいうと、メタ・データとは「データについてのデータ」です。メタ・データは、デジタル的な地理データや関連する属性データの内容、ソース、精度、その他の特徴を説明したテキストです。

ステップ
##Spatial Data Display(空間データ表示)処理を起動し、Quick Add(クイック追加)アイコン・ボタンをクリックします。
##HAWAIIデータ・コレクションの中のMAUISIRCプロジェクト・ファイルからオブジェクトSIRCCOMPを選択します。ただし、[OK]はクリックしないでください。
##File / Object Selection(ファイル/オブジェクト選択)ウィンドウで[Metadata...](メタ・データ)をクリックします。
##メタ・データをチェックしたら、Metadata Editor(メタ・データ・エディタ)ウィンドウでFile / Close(ファイル/閉じる)を選択します。

 標準のキーボードやマウス操作を使用して、編集カンバス内でテキストを追加、削除、編集します。

P.22(右)

 TNTmipsでは、メタ・データは、ラスタ、ベクタ、CAD、TIN、またはデータベース・オブジェクトに格納されている特殊なテキスト・サブオブジェクトの中に含まれています。Metadata Editor(メタ・データ・エディタ)を使用すると、ユーザ独自のメタ・データ・テキストを作成したり、内部RVCテキスト・オブジェクトや外部テキスト・ファイルをメタ・データ・サブオブジェクトにコピーすることができます。メタ・データ・サブオブジェクトを作成したり編集するには、TNTmips処理の中で標準のFile / Object Selection(ファイル/オブジェクト選択)手順を使用して希望するオブジェクトをハイライト表示にし、File / Object Selection(ファイル/オブジェクト選択)ウィンドウのMetadata(メタ・データ)ボタンをクリックしてMetadata Editor(メタ・データ・エディタ)を起動します。

 メタ・データ・サブオブジェクトには、地理空間データ・オブジェクトの潜在的なユーザが、これらのオブジェクトが自分のニーズに合っているか、どのような使用方法が最適か、などを判断するのに役立つ情報が含まれていなければなりません。デジタル的な地理空間データは、コピー、編集、変換などを容易に行えるほか、ほとんどあらゆる縮尺で表示することができます。メタ・データがなければ、地理空間データのエンド・ユーザは、データの元の縮尺や精度を知ることができず、考えられるその他の制約にも気がついてもらえない可能性があります。

 ユーザが作成またはインポートする地理空間データのソース、精度、ジオリファレンス・コントロール、適用される変換などを文書化するための(自分自身および他の潜在的なユーザ用の)メタ・データ・サブオブジェクトを作成します。

#図#
 Metadata(メタ・データ)ボタンをクリックして、選択されたオブジェクトに対応するメタ・データ・サブオブジェクトを開きます。

P.23(上)

サポートされているインポート形式

P.23(左)

ラスタのインポート形式

・ADRG - DMA ARCデジタル・ラスタ・グラフィック
・Alden Radar
・ARC/Info BIL/BIP
・ASCIIテキスト
・ASCIIテキスト、各セルにつき3つの座標
・AVHRR U.S. Bi-Weeklyコンポジット
・BMP - Microsoft Windowsビットマップ
・Canadian Center for Remote Sensing(カナダ・リモートセンシング・センター)
・COQ - USGS Compressed Ortho Quad(圧縮正射区画)
・DEM - USGS Digital Elevation Model(デジタル標高モデル)
・DISIMP
・DOQQ - USGS Digital Orthophoto Quad(デジタル正射区画)
・DTED - Digital Terrain Elevation Data(デジタル地形標高データ)
・EPPL7
・ER-Mapper
・ERDAS GIS/LAN
・ERDAS Imagine (IMG)
・ERS-1 Synthetic Aperture Radar(合成開口レーダー)
・GAC/LAC - AVHRR Global Area Coverage
・Geosoft-GRD Grid File(グリッド・ファイル)
・Geosoft-GXF exchange(交換)
・GGR - Generic Georeferenced Raster(一般ジオリファレンス・ラスタ)
・GIF - Graphics Interchange Format(グラフィック交換形式)
・GRASS
・IDIMS IDIPS
・I2SPS - IIS Photo Science(写真科学)
・JPEG
・Laser-Scan(ラスタ - スキャン)
・LVT film recorder(フィルム・レコーダ)
・Macintosh MacPaint
・MicroBrian
・MRLC Multi-Resolution Land Characteristics(複数解像度地勢データ)
・NEXRAD Radar (レーダー)
・NITF - DIA National Imagery Transfer(全国イメージ転写データ)
・NLAPS - National Landsat Archive Production System(ランドサットによる全国アーカイブ作成システム)
・PCI Image(画像)
・PCX
・Photo CD
・Radarsat CEOS Radar Formats(レーダー形式)
・Resource21
・Scan-CAD.IMG
・Scan-CAD.RLC
・Simple array(簡易配列)
・SPANS
・SPOT Image(画像)
・SPOTview
・Terra-Mar.IMGと.BIG
・Truevision TGA

P.23(右)

・TIFF - Tag Image File Format(タグ画像ファイル形式)
・Eosat TM Fast
・Eosat TM TIPS
・User Defined(ユーザ定義)

ベクタのインポート形式

・Arc/Info Coverage
・Arc/Info E00
・Arc/Info Generate(作成)
・ArcView Shapefile(形状ファイル)
・Atlas CilS 3.0 internal (AGF/AIF)
・Atlas GIS 3.0 ASCII (BNA)
・Database table records(データベース・テーブル・レコード)
・DCW - Digital Chart of the Wodd(デジタル森林地図)
・Digital Line Graph(デジタル線グラフ) - USGS DLG Optional
・DMDF - Digital Map Data Format(デジタル地図データ形式)
・DXF - AutoCAD Drawing eXchange(自動CAD図面交換)
・GRASS
・GSMAP-USGS
・MIF - MapInfo Interchange(地図情報交換)
・MMI - MapInfo Map Interchange(地図情報地図交換)
・MOSS
・Polar coordinate(極座標)
・TEXT - 2D (X,Y) and 3D (X,Y,Z) point(二次元と三次元の点)
・TIGER - Census Bureau TIGER/Line
・Tydac SPANS VEHIVEC
・VPF - Digital Chart of the Wodd Vector(森林ベクタのデジタル図面)

CADのインポート形式

・ArcView Shapefile(形状ファイル)
・Atlas GIS 3.0 internal (AGF/AIF)
・Atlas GIS 3.0 ASCII (BNA)
・DGN - MicroStation/Intergraph
・DMDF - Digital Map Data Format(デジタル地図データ形式)
・DXF - AutoCAD Drawing eXchange(自動CAD図面交換)
・GSMAP-USGS
・MIF - MapInfo Interchange(地図情報交換)
・MMI - MapInfo Map Interchange(地図情報地図交換)
・MOSS
・Standard Interchange Format(ASCII)(標準交換形式)

データベースのインポート形式

・DOS MIPS External
・dBASE III/IVおよびFoxPro
・INFOデータベース
・R:BASE
・ODBC - Microsoft Open Database Connectivity(マイクロソフト・オープン・データベース接続)
・ASCIIテキスト
・TNTmipsテキスト・ファイル
・Tydac SPANS Attribute File(属性ファイル)

P.24

地理空間解析のための先進的ソフトウエア

 マイクロイメージズ社は、地理空間データの視覚化、解析、出版の高度な処理を行う、専門家向けソフトウェアを提供しています。製品に関する詳細は、マイクロイメージズ社にお問い合せになるか、ウェブ・サイトにアクセスしてください。

TNTmips  TNTmipsは、GIS、画像解析、CAD、TIN、デスクトップマッピング、地理空間データベース管理機能を統合した専門家のためのシステムです。

TNTview  TNTviewには、複雑な地理空間データの視覚化と解釈を行うための強力な表示機能があります。TNTmipsの演算処理機能や加工機能を必要としないユーザに最適です。

TNTatlas TNTatlasを使用すると、自分で作成した空間プロジェクトデータをCD-ROMにプレスして、低コストで出版や配布ができます。TNTatlasのCDには、さまざまなバージョンのTNTatlasを入れることができますので、1 枚のCDで、複数のコンピュータに対応できます。

TNTlite  TNTlite は、学生や小規模プロジェクトを行う専門家向けの無料バージョンです。インターネット接続ができる場合は、マイクロイメージズ社のウェブ・サイトからTNTliteの最新バージョン(約10OMB )をダウンロードできます。ダウンロードするのに時間がかかる場合は、TNTliteの入ったCDを注文することもできます。マイクロイメージズ社または(株)オープンGISまでお問い合わせください。

MicroImages, Inc.
201 North 8th Street
Lincoln, Nebraska 68508-1347 USA

電話:(402)477-9554
FAX :(402)477-9559
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